「映画の素晴らしさ」桜桃の味 サニーインティライミさんの映画レビュー(感想・評価)
映画の素晴らしさ
アッバス監督独特の、会話で成り立つ映画
神の教えに背いて自殺を図る主人公が、その協力者を求めていく寓話的物語
若者は、そんな内容の仕事は受けられない、嫌だ、と断り
神学生は、神の教えに背くことに協力する事はできない
そのような事は神は望んでいない、と自殺を辞めるよう解く
老人は、息子の治療のために報酬が欲しいので応じる、と言いながら、自分の過去の経験から、人生でやりたいことを見つけ、明日の朝を迎えるために生きるべきだと解く
自殺の意思の硬かった主人公だが、少し、老人の話には共感したのだろう
そして通りすがりのカップルにフィルムカメラのシャッターを押すように頼まれて。。。その後に自殺を踏みとどまる方向に気が向いていく
人の喜びを撮影する喜びを得たのだろう
自殺の計画は実行されたように見えたが、未遂に終わったのだろう
ラストシーンでは、彼が自殺しようとした地で、映画を撮っているシーンで終わる
監督自身が映画を撮ることに生きる価値を見出しているのだ、というメッセージを受け取った用に感じ、とても暖かい気持ちになった
映画って、いいよね。。。
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