劇場公開日 1987年4月25日

「【”Still il,そして犯罪の原理に取り込まれて行く男。”今作は、セピア色の退廃的な世界の中で繰り広げられる狂気性、精神の闇を描いたラース・フォン・トリアー監督のデビュー作である。】」エレメント・オブ・クライム NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【”Still il,そして犯罪の原理に取り込まれて行く男。”今作は、セピア色の退廃的な世界の中で繰り広げられる狂気性、精神の闇を描いたラース・フォン・トリアー監督のデビュー作である。】

2025年12月22日
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■年代は明示されないヨーロッパが舞台。
 フィッシャー刑事はかつての恩師・オズボーンを訪ねる。彼の著作「犯罪の原理」は、捜査官が犯罪者の視点に立ち、事件を追体験しながら解決へと導く方法論で、フィッシャーはその影響を強く受けていた。
 そんな中、少女が惨殺されバラバラにされた”宝くじ殺人事件”が起こり、彼はクレイマー所長に命じられ、その捜査に当たるが徐々に、犯罪者”ハリー・グレイ”と同化していくのである。

◆感想

・ご存じの通り、ラース・フォン・トリアー監督と言えば、酷い鬱病を患う中で、精神的に脆く、危うい問題作を公開して来た監督である。

・今作は彼のデビュー作だそうだが、セピア色の世界の中でフィッシャー刑事が、犯人”ハリー・グレイ”の足取り通りの行動をする中で、徐々にハリーと同化していく様が、描かれる。

・非常にアーティスティックな作品でありながら、流れる音楽や世界観に引き込まれる作品である。

<今作は、セピア色の退廃的な世界の中で繰り広げられる狂気性、精神の闇を描いたラース・フォン・トリアー監督のデビュー作である。>

NOBU
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