「父親は誰」エル jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)
父親は誰
教会の足洗い儀式から美脚の女性に目移りし
追いかけて行ってしまうところで
自由連想法(←フロイト)を連想した
足フェチも
連想は妄想を生み出したりする
これはパラノイアになっちゃったケースか
だけどシュルレアリズムはその昇華産物のような気が
主人公は女性の美貌を賛美しながら
なぜか自分だけ記念写真を撮ってたりする
最初の夫が精神疾患をわずらった
スペインのメルセデス・ピント・アルマスの
1920年代のブルジョワ社会が舞台の小説(1926)が原案だが
監督は 自身の思い当たる節も付け加えたか
親しい友人であるダリの早い成功や
気にいってた詩人ロルカが彼に好意を寄せたことにも
嫉妬していたらしい
ブルジョワ男性が神に近い場所ともされる塔楼で
下を歩く人々を見下し、妻に手をかける処は怖い
多才な女性作家はフェミニズム思想も推し進めていった人だが
ミゲル・プリモ・デ・リベラ大統領に国外追放命令を出され亡命する
ブニュエルは自身の二面性におののき
時代に取り残される独裁気質のブルジョワ男性は病んでしまう
ということだろうか
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