劇場公開日 1999年8月28日

「【”ヴァージン・クイーン”今作は、16世紀、出自悪くも優れた側近を置き英国黄金時代を築き上げたエリザベス一世の半生を若きケイト・ブランシェットが毅然と演じた歴史絵巻なのである。】」エリザベス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【”ヴァージン・クイーン”今作は、16世紀、出自悪くも優れた側近を置き英国黄金時代を築き上げたエリザベス一世の半生を若きケイト・ブランシェットが毅然と演じた歴史絵巻なのである。】

2025年9月27日
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ー 私は、日本史、中国史、朝鮮史などはマアマアだが、中性ヨーロッパの歴史には疎い。英国で言えば、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの離合集散に加え、今作でも描かれる、バチカンが率いるカトリックとプロテスタントの争いや、歴代の王や女王の名前が酷似しており、脳内お花畑の私には、ナカナカキツイのである。
  英国歴史映画は結構観てきたつもりだが、今作を含めて、改竄設定も多く、ナカナカ難解なのである。-

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・これは、皆が認める事であろうが、上記の様な状態でもエリザベス一世を演じた若きケイト・ブランシェットの毅然たる態度には敬服する。
 26年前の映画で、あの貫禄である。既に名女優の風格が備わっているのである。

・彼女を長年支えた、フランシス・ウォルシンガム卿(スンゴイ若い、ジェフリー・ラッシュ)を側近にした事が、彼女を偉大な女王にした事が、観ていれば分かる。

・哀しいのは、彼女が恋していた妻子あるロバート・ダドリー(ジョセフ・ファインズ)との恋と別れであろう。
 彼女が、生涯独身を貫いた原因でもある。
 だが、彼女は彼だけは断頭台に送らずに”戒め”として生かす決断をするのである。

<ナント、ローマ法王からの刺客や、イギリスを新教・プロテスタントに統一されるまでの過程や、自らに反旗の想いを抱くと思われるものは、容赦なく斬首というシーンも、当時は(今でも?)あそこまでしないと、女王としての地位を維持できなかったという事であろう。
 フランシス・ウォルシンガム卿の支えがあったとしても、鋼のメンタルの持ち主なのであろう。
 今作は、16世紀、出自悪くも優れた側近を置き英国黄金時代を気付き上げたエリザベス一世を若き、ケイト・ブランシェットが毅然と演じた歴史絵巻なのである。>

NOBU
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