「まさか、こんなにビターな映画だとは!!」噂の二人 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
まさか、こんなにビターな映画だとは!!
1961年(アメリカ)監督:ウイリアム・ワイラー。
原作はリリアン・ヘルマンの戯曲「子供の時間」
親友同士の若い女性マーサ(シャーリー・マクレーン)とカレン(オードリー・ヘップバーン)は、
夢だった女子寄宿学校を経営していた。
経営も軌道に乗り、わずかばかりの黒字が出た、そんな矢先。
手に負えない邪悪な生徒メアリーの聞きかじりの嘘。
その嘘を祖母に告げ口したことから、生徒が全員退学する事態に陥る。
舞台劇が原作らしい「会話劇」です。
緊迫感と先の読めない展開にドキドキしました。
マーサとカレンは名誉毀損で裁判で闘うことに。
裁判シーンはありません。
その結果を告げられるだけです。
更に深刻なのはマーサのカレンへの本心。
この事件をキッカケに、マーサみずからパンドラの蓋を開けてしまうのです。
玉虫色の決着も、無かったことにすることもしない2人。
マーサもカレンも、まったく自分を偽りません。
同性愛が罪だった時代。
マーサの決断。
30年後か?40年後だったなら?
時代の不寛容が悲しいです。
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KENZO一級建築士事務所さんのコメント
2024年2月23日
琥珀糖さんへ
共感とコメント、ありがとうございました。
一つの作品も様々な御意見から、より幅広く、より深く鑑賞することが出来るんだ、ということを実感出来た作品にもなりました。
この“映画.com”での皆さんの御意見も同様かと思いますので、今後とも宜しくお願いいたします。