「暗黙の了解」ウエスト・サイド物語 abokado0329さんの映画レビュー(感想・評価)
暗黙の了解
スラム街でやんちゃな若者がジェット団とシャーク団に分かれ、縄張り争いの喧嘩をする。そしてジェット団の兄貴分トニーとシャーク団のリーダー・ベルナルドの妹マリアが禁断の恋をしてしまう。激化する抗争、二人の愛の行方は…。
喧嘩のゲーム性を守るために、リーダー同士がルールを取り決めたりするのがかっこいい。そして喧嘩の本当の敵は警察であることも暗黙の了解である。だから警察に誰に怪我を負わされたか問い詰められても一切敵の名は明かさないのである。
スラム街のジェントリフィケーションは、スピルバーグ監督作品の方が如実に示されているが、それに対抗するためには団といった仲間意識で形成されるコミュニティが有効である。
ただコミュニティは警察で表象される国家の暴力で容易く根絶されるし、二人の愛の結末からも永くは続かない。
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