劇場公開日 2002年12月28日

「パーフェクト!」ウエスト・サイド物語 Birdさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0パーフェクト!

2019年12月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

午前10時の映画祭にて。
最初のリバイバル上映以来、およそ50年近くたってます。 ヒェ~。
当時は入場者全員に大型のポスターが配られ、しばらく部屋に貼ってました。
なのに可哀想な二人、という程度の感想しか持てず、
感情移入できずにずーっときてしまっていました。

それが今回、見事にくつがえりましたね。
口笛が鳴り響きながら、マンハッタンの上空を映し出すシーン、
そこから一気にダンスシーンへと変わっていきます。
そのテンポの良さ、リズムの激しさ、ダンスの技、
どれをとっても全く古びた感じのしない連続でした。

当時、田舎のノーテンキな中学生だったので、米国の人種差別と言えば
黒人差別しか思い描けず、移民問題など範疇にありませんでした。
更には、白人の中でも、どこからの移民かで、かなり生活にも差が出ていて
そして子供達もそのことが分かっていたので、
うっ積が暴力に出ていた・・・と、あれ? なんか現在とあまり変わってないじゃん!
ジェンダーマイノリティーの登場人物もいましたね。

そして「ロミオとジュリエット」なので、恋人たちの哀しい行き違いを
どう表現していたか、というところは、スッポリ忘れてて・・・。
さすがシェークスピアをリメイクするだけあって、よく練られています。
渾身の作品に仕上がっていました。
ラストのトニーの表情にもう涙決壊。 ハンカチぐしょぐしょでした。

レコードはよく聴いていたので、心の中で泣きながら歌っていました。
エンドロールもオシャレでしたね。
人生のかなりの部分、損した感じでしたが、
今回、映画館で見られて本当に良かったです。

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Bird