生きてこそのレビュー・感想・評価
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【実際に起きたアンデス山中で起きた飛行機事故を基に、極限常態下で人間が生きるために選択した事を肯定的に描いた作品。ラストのシーンは、矢張り沁みる作品でもある。】
ー 今作のベースになった、1972年、ウルグアイの学生ラグビーチームを乗せた旅客機が、厳寒のアンデス山中で墜落事故を起こした事故を基にした映画は、24年1月にJ・A・パナヨ監督の「雪山の絆」を鑑賞した。
そして、その時から今作を鑑賞したいと思っていた。-
◆感想
・今作で遭難した学生たちは、ペシミスティックに物事を考える人と、オプティミスティックに物事を捉える人に別れている。
今作を観ると、決死の思いで雪山から脱出を図ったイーサン・ホーク演じるナンドがオプティミスティックな人物の代表で有ろう。
ナンドは、食料が尽きた際にも、”墜落させたパイロットの肉を食う”と言い、生存者達は凍った遺骸から切り取った肉を煩悶しながら、口にするのであるから。
・生き残った彼らに、自然は厳しい。厳冬が過ぎて雪面が緩くなった夜、表層雪崩が機体内にいる彼らを襲い、8名が死亡してしまうのである。
・50日を過ぎても救助隊が来ない事から、ナンドは助けを求めに行くことを提案する。標高4000m越えのアンデス山脈をアイゼン、ピッケル、完全な装備無しに登るのだが、彼らが若いラガーマンだった事も奏功したのだろう。
それにしても、ナンドの強い信念、リーダーシップには驚かされる。
■感動的なのは、ナンドとカネッサが苦難の末、チリの麓に到達し、救助のヘリが来るシーンであろう。
<J・A・パナヨ監督の「雪山の絆」はフランク・マーシャル監督が製作した今作に可なり忠実に描かれている事が分かる。
それでも、私は今作を感慨深く鑑賞した。
事実に基づいている点と、ラストの感動シーンがあるからであろう。>
超長期遭難だったとは!
劇場で「雪山の絆」を見逃したため代わりに鑑賞。
そういう人たちがいた、ということは事故ニュースとして知っていたが、
よもやの超長期遭難!
襲い掛かる苦難も映画のようで、
食うか食わぬかにはキリスト教国においてなお大変な決断だったろうし、
無神論者だろうと迫られてどうするのか、想像すらできない。
加えて自力で救助を呼びに行ったというのだからにわかに信じられず
ちょっと想像を超えていて目が離せなかった。
劇場公開は30年前。ヘンにCGに頼ってないため古さを感じない。
つまりオールロケなのだろうが、どこの山で撮ろうと撮影、大変だったのではと。
若く、スポーツマンで、結束あるひとチームが遭難したからこそ助かったのだろうと思う。こうした映画にありがちな、他人同士だからこそ我が、我がで和を乱す悪役がおらずとも緊迫する展開は新鮮だった。
そして平素において突飛な行動をとる人物は煙たがられるが、
イーロンマスクのような、不可能と思えることへ信念持って突き進むクレイジーな人物は、
全体のためにもピンチの場面には必要だよなぁ、とつくづく思わされる。
これぞ多様性。
ウルグアイ空軍機571便遭難事故
オープニングの飛行機墜落は臨場感を出す為にBGMを省いたらしい。その演出は見事。予備知識もなく実話というだけで見ると惨い現実に絶句。人肉を食べるシーンも映画では最小限に押さえられたが原作ではかなり細かい描写になっていて生存者の壮絶な死闘が嫌でも伝わってくる。原作を読むと分かるが人肉を食べるシーンは殆どがカットされていてハイライト的な内容になってる。映画だから仕方ないといえばそれまでだがアンデスの奇跡の詳細が知りたい人は原作を読むべき(原作は文字の世界だから描写がリアルでグロい)。映画は入門編といった感じか。最後に生存者が死者の人肉を食べるシーンだがゾンビや食人族のようなグロと勘違いされても仕方ないがそういうシーンは一切ないのでご安心下さいm(_ _)m)
極限状態。
事故後のあの状態での生存は信じられない奇跡の様な出来事でしょう。キャプテンが事故後直ぐに指揮を取り救出配給等行っていなければ最悪生存者0だったのでしょう。
お亡くなりの方々は本当に無念だったと思います。
フランク・マーシャルが監督した数少ない作品の一つで大好きな作品。 ...
フランク・マーシャルが監督した数少ない作品の一つで大好きな作品。
あれから30年経つのか。
冒頭のジョン・マルコヴィッチを当時知らなくて本物の生還者だと思って観たもんだ。
《アンデスの奇跡》はドキュメンタリー映画が確か2本『アンデスの聖餐』『アライブ-生還者-』があって、2023年Netflixが『雪山の絆』として製作12月22日から一部劇場で公開、2014年1月4日から配信予定。
※フランク・マーシャル:
映画プロデューサーでもあり妻のキャスリーン・ケネディと共に、多くのスピルバーグ作品を手がけている。アンブリン・エンターテインメントの共同設立者。
この邦題はいただけない。
これは生きるために必死に努力した人々のその努力が感動を呼ぶ物語である。生きるためにこれは仕方がなかったなんて部分はこの映画の中では一つの出来事しかでしかなく、その部分だけ取り上げてわーわー言うのはアホウではないかと思うので、この邦題はいただけない。 この映画の中の主人公たちが置かれた過酷な状況から生き延びようなどという勇気が湧いてきたということがまずこちらの心が震えた。そして生き延びるために最後にたったひとつだけ残った低すぎる可能性、その冒険の困難さに立ち向かっていく。その生命の力強さ。
この映画を見た後でこの出来事になった事件のドキュメンタリー 動画を見たが、スタッフ達が皆その寒さに震えあがり、主人公たちがここで長い間生き残ったことに驚いていた 。
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信じ難いが
生き残った方の生命力と可能性にとにかく脱帽。
本当にこんなに生きられるものなのかと
にわかには信じ難いが、
実話なので信じざるを得ない。
何不自由ない日常生活に感謝するとともに、
決して諦めないことの大切さ、
人間に潜在している力の大きさを感じた。
極限状態でも人肉を食べられるか自信がない。しかも冷凍生肉。 食べて...
極限状態でも人肉を食べられるか自信がない。しかも冷凍生肉。
食べても吐いてしまうかもしれない。お腹が弱いからくだしてしまうかもしれない。
あと、そもそもの人数が違うから当然なんだけど、女性はみんな死んでいるところを見ると、やっぱり自然の中での生命力は男の方が強いのかなって。
生と死と罪とアヴェ・マリア
個人評価:3.8
実話の生還劇。
昔の映画だからだろうか。役者の演技や台詞のチョイスに現実感が薄く、極限状態に追い込まれた狂気なども無く、やや軽さがある。
しかしながら、実際に起きた事実だからこそ、全体を通して見ると、物語に嘘がなく説得力がある。
人間を食べて生き残る描写や、葛藤はあまり深く描いていないが、死を前にして、神をより感じる事が随所に描かれている。最後に流れるアヴェ・マリアが全ての罪を洗い流しているかのようで、友を食べ生き残った彼等の心までも救われた様な気になり、ホッとする。
実話であるという重み。冒頭と最後の語りはジョン・マルコヴィッチだ。
墜落シーンは今でこそ旅客機パニックもので使い古された感があるが、当時としては最高の出来映え。小型のプロペラ機という点もリアリティを増していたのかも。
ラグビー部の主将でもあるアントニオ(スパーノ)がリーダー格となり、ワインとチョコレートを配給する最初の3日間。飛行機が側を通ったことで救助が来ると信じた面々は食糧を食べ尽くしてしまったのだ。飢えに耐え切れなくなった者たちは、死んだ者の人肉を食べることを提案する。ラジオを見つけた彼らはニュースを聞いて愕然とする。9日目で捜索が打ち切りとなったと聞いたからだ。
雪崩が起こったりして生存者は激減。無線機が使えないとわかり、雪解け、冬が明けるのを待って、アンデス山脈を越えてチリに向かうとナンド(ホーク)が発言。彼は最初から山越え派だったのだ。
人肉を食べてまでして生きる価値。若い彼らであったからこそ出来たのだろう。アンデス越えは遭難61日目のことだった。「生きてこそ」のタイトルがすごく響いてくる。
もとになった話がもの凄いから・・・
これが現実にあった出来事だということに驚愕。絵がどうのこうのとかという次元を超えた物語。映画という形あるものに残して、語り継いでいくべきもの。
同時期に公開されていたクリフハンガーが何とも薄っぺらいものに思えて仕方がなかった。興収は後者の圧勝ではあったが…まぁ致し方無しかな。
生きるっていうこと
もう20年以上前の映画ですが、この時のショックと感動は何度見ても初めて見たときのままです。
生きるという望みをここまで維持できたものは、何だったのか…。
生きるために人はどこまでしていいのか、実話ゆえに、生き残った人たちが救出されてからのことは、なかなか表沙汰にされていないのは、そういうことなのかもしれないと思います。
後にドキュメンタリーも公開されて、そちらも見ましたが、映画よりもっと生々しく、もっと壮絶な現実だったと生き残ったひとたちは言っています。
私が死んだら、その肉を食べて。と本心で言えるでしょうか。今までたくさん映画を見ていますが、もう随分前に見た今でさえもいつでも、心に残っています。
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