「実話であるという重み。冒頭と最後の語りはジョン・マルコヴィッチだ。」生きてこそ kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
実話であるという重み。冒頭と最後の語りはジョン・マルコヴィッチだ。
墜落シーンは今でこそ旅客機パニックもので使い古された感があるが、当時としては最高の出来映え。小型のプロペラ機という点もリアリティを増していたのかも。
ラグビー部の主将でもあるアントニオ(スパーノ)がリーダー格となり、ワインとチョコレートを配給する最初の3日間。飛行機が側を通ったことで救助が来ると信じた面々は食糧を食べ尽くしてしまったのだ。飢えに耐え切れなくなった者たちは、死んだ者の人肉を食べることを提案する。ラジオを見つけた彼らはニュースを聞いて愕然とする。9日目で捜索が打ち切りとなったと聞いたからだ。
雪崩が起こったりして生存者は激減。無線機が使えないとわかり、雪解け、冬が明けるのを待って、アンデス山脈を越えてチリに向かうとナンド(ホーク)が発言。彼は最初から山越え派だったのだ。
人肉を食べてまでして生きる価値。若い彼らであったからこそ出来たのだろう。アンデス越えは遭難61日目のことだった。「生きてこそ」のタイトルがすごく響いてくる。
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