「社会の不条理に空しさと憤りを感じ、見終わってもあまり気持ちよくない」暗黒街のふたり Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
社会の不条理に空しさと憤りを感じ、見終わってもあまり気持ちよくない
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総合:65点
ストーリー: 65
キャスト: 85
演出: 80
ビジュアル: 70
音楽: 70
一度重大犯罪を犯してしまえば、その後本人がいかに更正しようとしていても世間から疑われてしまうのはある程度いたしかたない。それにしても執拗な刑事とか、裁判でもまず結論ありきのような内容には見ている側としてはやはりすっきりしない。カミュの小説「異邦人」を思い出した。
それでいいテーマだと思うし俳優も豪華だし内容もいい映画だと思うのだが、なぜか個人的に好きになれなかった。同じ不幸だらけの映画でも「テス」はすごく好きなのに、この映画が好きになれない理由が自分でも今ひとつわからない。それはテスほど不幸の中でもずっと純真な主人公ではないからか、辛いことを乗り越える描写があまりなくてあっさりと次の場面にいくことが多いからなのか。それとも社会の不条理さに対して何も救いがなかったからなのか。
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