「特殊任務の裏の目的」荒鷲の要塞 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
特殊任務の裏の目的
総合85点 ( ストーリー:85点|キャスト:80点|演出:75点|ビジュアル:80点|音楽:65点 )
重要任務を背負った味方の将軍が囚われた難攻不落の敵の城に、救出のための特殊部隊を送り込む。だが同じ原作者の作品である「ナバロンの要塞」のような息詰まる特殊任務を遂行する戦争活劇を期待していると、実際はそんな任務はなくて本当の目的は諜報戦だったということに唖然とする。城への潜入までの経過も楽しめたが、大広間での敵味方相まみえての情報戦の騙し合いには、この計画の裏にはそんなことがあるのかと驚かされた。また目的遂行のための準備と味方をも騙し敵から欲しい情報を手にするための交渉が見応えがあった。それを描いたアリステア・マクリーンの脚本が見事だし、その作戦を実行したリチャード・バートン演じる少佐が切れ者ぶりを発揮する。
欠点を挙げるならば、味方の銃撃は当たるのに敵のは当たらないこと、囚われた車の中と要塞内の戦闘の場面が都合が良いのもあってやや迫力不足なこと、画面を合成した部分がわかること。そもそも作戦自体に無理もあるかとも思うし、色々とご都合主義なこともある。だが1968年の制作だからやむを得ないという部分もあるし、作品全体を駄目にしてしまうほどではなく、楽しむべきところを楽しめた。
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