「キレキレでユーモアも交えたタップダンスの素晴らしさに感動」雨に唄えば Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
キレキレでユーモアも交えたタップダンスの素晴らしさに感動
時計仕掛けのオレンジの主人公が何故か歌うのが“雨に唄えば”。ということで、興味を持って鑑賞。
古い1950年代初頭のミュージカルということで期待してなかったが、冒頭のジーン・ケリーとドナルド・オコーナーのユーモア一杯のタップダンスの素晴らしさに早々と驚愕してしまった。そう言えばウエストサイドストーリー以後のミュージカルは見ているが、タップダンス全盛の時代のものは全く見ていないことに気がつかされた。
勿論、有名な雨に唄えばのジーン・ケリーのダンスも見事で、素晴らしい演出もあり感動。でも、ユーモア一杯のドナルド・オコーナーのダンスの振り付けも楽しい。クルクル回る動きは好きでは無いが、その他のダンスの動きのキレは、今もなお凄いと唸らされた。そして、ジーン・ケリーがダンス振り付けから監督までやっていることに改めてビックリ。
ストーリーとしては、トーキー映画スターとしての階段を登るヒロインのデビー・レイノルズの魅力が満載。一方、サイレント時代の悪声大女優を演じたジーン・へイゲンが可愛いそうと思ってしまった。ただ、この声は裏声で、映画の中の吹き替えた声が本来の声らしく、アカデミー助演賞もノミネートされたとのことで、ひと安心。
映画全体として、多くの才能を集めたエンタテインメントの一大拠点としての全盛時代のハリウッドの凄さ・厚みを感じた。
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