劇場公開日 2015年10月31日

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「 教授の夫人役ドミニク・サンダの優雅な美しさと妻のサンドレッリのコ...」暗殺の森 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 教授の夫人役ドミニク・サンダの優雅な美しさと妻のサンドレッリのコ...

2018年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

 教授の夫人役ドミニク・サンダの優雅な美しさと妻のサンドレッリのコケティッシュな雰囲気。昔から憧れだった夫人に冷たくされるものの肉体関係を結んでしまうマルチェロ。しかも、バレエ教室のクラスの5分間の休憩中だ。

 結局女の競演を描くのが上手いベルトリッチ。夕陽と暗闇を対照的に取り入れている。男の世界は雪がバックであることが多く、精神病院に入ってる父に会うときなどは白さを強調する。政治色が強い映画かと思ったけど、暗殺に対する罪の意識や、裏でうごめく女心の葛藤のようなものの方が強い。

 結局、教授夫妻を殺すことになったが、マルチェロは黙って見ていただけ。数年後娘もできて三人でファシスト崩壊のラジオニュースを聞く。さらに13歳のときに誤って殺してしまったと思っていた男も・・・

 ラストの狂気じみた行動、人生を嘆いているような振り向きざまの表情がいい。途中、眠くなるような展開がもったいないです。

kossy