あの胸にもういちどのレビュー・感想・評価
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珍品の怪作ですが観る値打ちはあります
一応はアラン・ドロンが主演で名前がタイトルバックで一番上にでますが、実際の主人公はその下の名前のマリアンヌ・フェイスフルです
ほとんど無名のイギリスの女優さん
アイドル歌手が本業みたいです
ミック・ジャガーの彼女だったこともあるそうです
石野真子に似た少し垂れ目ぎみの日本人好みの童顔の可愛いらしい顔、軽くウェーブのかかった金髪のロングヘア
細いウエストに美しい曲線のグラマーで柔らかそうな肉体
パンツも履かない素っ裸に黒い革のつなぎのライダースーツ
S字のカーブが美しく、かつ男のスケベ心をそそります
女性ロッカーの草分けのスージー・クワトロはまんま本作がモデルぽいです
それだけじゃなくルパン三世の峰不二子、果ては日活の「野良猫ロック」シリーズのビジュアルイメージのルーツも本作じゃないの?と思わされます
劇伴も仮面ライダー風味
派手なトランペットの旋律です
これもたぶん本作からのインスパイアかも知れません
黒いライダースーツは、仮面ライダー1号風味です
ジッパーの赤くて丸い金具がへそのところまで下がるとまるでライダーベルトの風車に見えるのです
もしかしたらこれも?と思わされます
お話はなんてこともない
筋書きは知ってる人は知ってる、あのフランス書院のエロ小説みたいな程度
でもまあ露骨なポルノシーンはなく、エロチックな程度ですから女性も安心してご覧頂けます
少しだけSMチックです
カラーソラリゼーションを何回が使うサイケデリック風味な演出でなんか高尚なものに見せかけてるだけのことです
女性だって性の欲望のままに生きていいんじゃないの?フリーセックス万歳!というのがテーマです
ちょいとかいかぶったら、女性の性の解放がテーマといえなくもありません
そうならエマニエル夫人より6年も早いことになります
でも結局はラストシーンの大惨事になるというオチなのがありきたりで惜しいところです
珍品の怪作ですが観る値打ちはあります
オム・ファタルのアラン・ドロン
ファム・ファタルという一連の文学作品があるが、それを美しい男性=アラン・ドロンで描いた作品。
悪い男に翻弄されるメインの主人公はマリアンヌ・フェイスフルというナイスボディの若い女優(当時はアイドル歌手)さん。
素肌に黒革のぴっちりしたジャンプスーツを着るシーンはセクシーこの上ない。そしてツウ向けの大型バイクに跨り、遠路はるばる恋人に逢いに行く。峰不二子だ。
主人公のモノローグと回想、妄想、バイク上で陶然とするシーンでほとんどが構成されているため、フェイスフルさんを味わうための映画と言って過言はないかと。
不実な花嫁
マリアンヌフェイスフル扮するレベッカは、アランドロン扮するダニエルの事を思いながらバイクで駆け抜けていった。
レベッカの幻想シーンとバイクシーンが多くてダニエルとのシーンはちょっとだけかな。アランドロンの青い瞳が最も印象的だったけど、不実な花嫁で映画としてはどうなんだろうね。
疾走するオートバイにシンボライズした愛欲の衝動
戦後イギリス映画を代表する「天国への階段」「黒水仙」「赤い靴」の名撮影監督ジャック・カーディフが演出したアラン・ドロン主演映画。これ迄にも監督作品はいくつかあるが、僅かに「長い船団」「戦争プロフェッショナル」しか観ていないし、その記憶も殆どない。愛欲に溺れる女性の性的衝動を、自然の中を疾走するオートバイにシンボライズした映像美が見所の映画で、カーディフ監督の才覚は充分汲み取れる。ただアラン・ドロンが出演するような内容ではないと思われるが、濃厚なラブシーンがあるお蔭でドロン作品では特異な存在になっていると思われる。ライダースーツを身に纏ったマリアンヌ・フェイスフルは、セクシュアルな魅力を溢れんばかりに放ち、強烈な個性を映像に遺している。驚いたのは、2007年の主演映画「やわらかい手」で還暦を迎えた中年婦人の哀愁を帯びた存在感で好演を見せたこと。こんな味わいのある演技をする女優に年を重ねたことに感動してしまった。ゴシップに事欠かない私生活の遍歴が無駄になっていないのでは、と想像する。
カーディフのビビットな映像美、ドロンの大胆な演技、フェイスフルの直情的な個性、そして生命体のようなオートバイと見せる物はある。ストーリーが至って平凡なのが残念。
悪魔のようなあなた
主人公を魅了するサディスティックな教授(か助教授)ダニエルをドロンが違和感なく演じている
(パイプは似合わない)
ベッドシーンで彼の局部を隠すように置かれた薔薇の花瓶は何なんだ(笑)
この後それを活用するのも何だかな…
ジャック・カーディフどうしたのか
(トラブル発生か)
支配と服従の話みたいで
レベッカ(フェイスフル)は身も心もダニエルに支配され、結局バイクを支配出来ない
夫も教師だが、彼女にも生徒にも尊敬されない
(支配はしない)
教職にある者は仕事を円滑にするために相手(生徒)を支配してしまいそう
下心のありそうなダニエルなら尚更…
知識を蓄えるのも、別の見方をすれば支配のツールを強固にしているとも考えられる
自由恋愛主義者みたいなダニエルは何者かな?
タチの悪い女
ミック・ジャガーの恋人でもあったマリアンヌ・フェイスフルの小悪魔的キュートさに魅了される反面、妄想や回想にフケながらブツブツと独り言を、レイモンドが浮かばれない身勝手さ。
サイケなトリップ映像が刺激的にアメリカン・ニューシネマな如き終わり方、豪快な死様の後には爽やかな雰囲気を残しつつ。
日本の90年代渋谷系アーティストって何だぁ?
にしても、スイスのホテルは天井が低すぎるッ!?
ぴっちりとした黒のライダースーツ
ライダースーツから真っ白な肌とこぼれそうな胸、幼い自分が衝撃を受けた美女の裸だった。
その当時自分はまだ保育園児位、夜更かしして水ロー?(今の金曜ロードショーか?)で放送されたのを観たと思う。
だが、幼さ故にタイトルすら覚えておらず、今さら「黒のライダースーツの美女の胸が見える映画は何て映画?」などと聞けないまま今日に至ったのだが、偶然ネットニュースでライダースーツの峰不二子みたいな事を書いてあり「もしや?」と読んでみるとこの作品であった。
40年以上前のアンサーをようやく発見しモヤモヤが解消した瞬間だった。
しかしながら内容は子どもがみるもんじゃないが、もしかしたら性的な嗜好を決定づけられた少年たちもいるのではないだろうか?
当時のうちの親もこんな映画を子どもに見せるとはおおらかな時代であった。
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