「【”貧しき農村の代用教員に一カ月だけなった女の子の責任感の強さとTVの前で流した涙・・。”チャン・イーモウ監督が当時の中国の学校事情をベースに描いたヒューマンドラマ。】」あの子を探して NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”貧しき農村の代用教員に一カ月だけなった女の子の責任感の強さとTVの前で流した涙・・。”チャン・イーモウ監督が当時の中国の学校事情をベースに描いたヒューマンドラマ。】
ー 農村の小学校でガオ先生の代用教員となった13歳の少女ミンジは、退学する生徒がいなければもらえる褒賞金目当てに、ひたすら生徒の監視を続けていた。
けれども、生徒達はミンジ先生の言う事をナカナカ聞かない。
そんなある日、クラスの腕白少年・ホエクーが、出稼ぎに出た町で迷子になってしまう。
ミンジはホエクーを捜しに町へ行く。ー
◆感想
・登場する貧しき少年少女達が何だかんだ言いながら、ミンジ先生の言う事を段々と聞いて行く姿が愛おしい。
・クラスの腕白少年・ホエクーがある日、学校に居ない事に気付いたミンジが皆に聞くと、
”町に出稼ぎに行った。”と言う答え。
彼の家に行くと、寝込んだ母が”借金が沢山あるから・・”と答える。
・何とか町に行ったミンジ。けれども、町の人達は冷たい。TV局に行けばよい、と教えられ行くが係のおばさんは局長の許しが無いと駄目!とツレナイ返事。
- 村と違って、町には沢山人が居るが・・。ミンジは局長に会うために二日も待つ。客の食べ残しを食べたミンジは街路樹に寄りかかって寝てしまう。-
・事情を聞いた局長は、規則規則と行っていた係のおばさんをキツク叱り、ミンジは無事TVに出演するが、言葉が出ない。
- このシーンで、ミンジが涙を流しながら”ホエクー、何処にいるの。心配で堪らない・・。”と言うシーンは沁みる。ー
・その姿を、食堂で見たホエクーも泣き出してしまう・・。
<チャン・イーモウ監督が当時の中国の貧しい地域の教育事情をベースに描き出したヒューマンドラマ。
ミンジが必死になって、ホエクーを探す姿が切なくも、愛しく思えてしまう作品である。>
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