「阿鼻叫喚地獄 伝説の最狂ホラー」悪魔のいけにえ レントさんの映画レビュー(感想・評価)
阿鼻叫喚地獄 伝説の最狂ホラー
悪魔のいけにえオリジナル版を初めて鑑賞した。この作品に関してはそのリメイク版の「テキサスチェーンソー」が非常によくできた作品であり、特にリー・アーメイのキャラクターが秀逸でそれで満足したせいか、このオリジナル版は見ていなかった。古い作品だし、もはやクラシックとなっている本作をいまさら見ても楽しめないのではと思って長らく見る機会を失っていた。
しかし今回鑑賞して驚いた。今見てもその衝撃はすさまじい。これを公開時にもし劇場鑑賞してたならおそらくトラウマになるくらいの恐ろしさだ。今見てもその衝撃は半端ではない。それこそ公開時に見た人はこの恐怖が一生脳裏に焼き付いて離れないんじゃないかな。「エイリアン」第一作目を公開時鑑賞するのと同じくらいの恐怖を味わえたんじゃなかろうか。なんともうらやましいやら、でもこの頃は子供で見るのはどちらにしても無理だけど。
こういうクラシックな作品はのちの作品に多大な影響を与えていて、それら影響を受けた作品をすでに鑑賞してるから逆に元となる作品を見て新鮮味を感じなかったりするんだけどこれはまさに別格だった。本作を超えるホラー作品はいまだ作られてないんじゃないかな。本作の影響を受けているであろうサム・ライミの「死霊のはらわた」でさえ本作にはかなわないと思う。というか、もはやこれほどの作品を作るのは無理じゃないかな。それぐらい凄い作品だと思う。これは劇場でのリバイバル上映で見たかった。
まさに語り草になっている伝説のラストシーン、暁の中でチェーンソーを振り回すレザーフェイスの姿はまるで悪魔がダンスを踊るかのようだった。
以下、レザーフェイスの独り言。まったくなんて日だ。どうしてこう次から次へと勝手に人の家に上がり込んでくるんだ。これじゃあおちおち仕事してられないじゃあないか。せっかくこちとら人体を解体して死体オブジェを製作しようというのに。いったい今どきの若い者はどうしてこう常識がないのか。どうして他人の家にこんなにづかづかとあがってこられるんだ。他人のプライバシーを何だと考えてるんだ。
待てよ、考えたら何もしなくても獲物がこんなに飛び込んでくるなんて俺は運がいいな。星占い通り今晩はまさに千客万来だ。若くて活きのいい獲物が自分からどんどん入り込んでくるんだから。ようし、今夜は徹夜で解体作業でもするかな。忙しくなるな。