愛と青春の旅だちのレビュー・感想・評価
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名シーンの数々
名作中の名作で永遠に語り継がれるであろう名シーンの数々。リチャードギア演じるザックに感情移入し胸が熱くなり涙が込み上げてきた。今の時代では有り得ないような鬼軍曹の厳しい指導の下で巣立っていく士官候補生たちの姿にも感動。
ラストの名シーンは胸が高鳴る素敵な恋の物語。
(午前十時の映画祭にて鑑賞)
2019-157
デブラ・ウィンガーを探して…
アメリカ映画得意の「旅立ち」もの。
下流の生活環境からの脱出物語は、仲間や家族から背中を押されて送り出されるパターンもあるが、多くは彼等に背を向けて自分の未来を目指して旅立つ。
それが恋人であっても、だ。
しかし本作の主人公は、父親をドライに捨てる定番どおりの脱出思考である一方で、惚れた女を迎えに行く白馬の王子様でもある。
邦題はこの二面構造を表現しているのであって、ラブストーリー色はそれほど強くはない。
舞台が海軍士官訓練学校なので、黒人軍曹から理不尽なまでのシゴキにあう。
それぞれに事情を抱えた訓練生たちが集まっているので、そこでの友情のようなものも描かれる。
差別的な言葉が教官軍曹の口から連発されるが、その是非を問うものではない。
戦場での躊躇は命に関わるだろう。
まして、士官なら自分の命だけでなく部隊や民間人の命をも左右するかもしれない。
だから、人格と肉体をイジメぬくことで精神力と体力を鍛え上げるということは、実際に行われているのだろう。
が、それは作品のテーマとは無関係。
地元の若者に「戦争屋」と野次られたために、叩きのめす場面がある。
地元の若者にとっては、一時的に町に滞在し女たちの羨望を総取りしていく彼らに、敬意など表せない。
この作品は、戦争を批判している訳でも、軍人を美化している訳でもない。
軍隊は現に存在し、訓練基地がある貧しい田舎町にはそこで生きている地元の人たちが現に存在する。
士官への道に人生を賭ける若者と、士官候補生と結ばれることでその暮らしから脱け出すことを夢見る女たちが、現にその環境に存在するのだ。
その事実を、物語を綴る材料にしているに過ぎない。
軍から教育と適正検査を任せられた軍曹は、個々の事情を考慮してなどいられない。
ただ、戦場で役に立つ士官を育て送り出すだけだ。
だがその厳しい訓練を生き抜いた教え子たちは、卒業と同時に上官となる。
彼らに対する敬礼の潔さ。
卒業の儀式なのか、一人一人から硬貨を受け取る。
それを右のポケットへ入れたり、左のポケットへ入れたりしていたが、そこに区別があったのだろうか。
だとすると、軍曹にも訓練生たちへの個別な思い入れはあったということで、 ルイス・コゼット・Jr.演じるフォーリー軍曹の人間味が垣間見える気がする。
リチャード・ギア演じる主人公ザックは、母親を守れなかった自己嫌悪の反面、自分を残して自殺した母親への恨みもあり、そもそも原因は父親だと思いつつも、父親のもとで生きるしかない、という矛盾に包まれた人物だと思う。
人生の起死回生を誓って入隊したはずだが、売人のような不正行為を働いてしまうのは、父親との生活で染みついた不良癖からかもしれない。
だが、それを咎められて罰を受けながら「他に行くところがないんだ!」と吠える場面は胸を打つ。
誰でも、これではダメだと自分を律しようとしてもついつい許してしまい勝ちだ。
しかし、本当に逃げ場がない人は、律し切れなかった自分を更に恥じて後悔するだろう。
その言葉を聞いたフォーリー軍曹は何を感じたのだろうか。
軍人一家の宿命を背負い、道半ばで亡くなった兄の代わりを務めなければならないシド(デヴィット・キース)とは熱い友情があったが、その非業の死による哀しみをも、ザックは乗り越える。
どうやって乗り越えたかは描かれていないが。
デブラ・ウィンガー演じるポーラは、親友リネット(リサ・ブロント)をシドを捨てたことで軽蔑する。
母親のことも、自分はそうはなりたくないと考えている。
でも、この小さな町には、そんな友も母も避けて暮らす場所などない。
女たちは皆、町で唯一の工場で一緒に働いていて、士官の妻になる夢を叶えられずにいるのだ。
映画は、クールな脱出物語からロマンスへと急展開する。
わずか3ヵ月程度の間、異邦人同志だから惹かれあっただけなのかもしれないのに、苦しい思いをして掴んだ未来に彼女を連れて行くことが、果たして正解だったのか。
先の結果は誰も知らない。
しかし、演出ではなく自然発生的にエキストラたちが拍手を送ったという、映画史に残るロマンティックなラストシーンには、公開当時20歳で観賞した時には得られなかった感動が、37年後の今この胸に迫るのだった。
それにしても、デブラ・ウィンガーは美しくキュートだ。
ルックスに反して野太い声は、玉に瑕だが…
紳士であれ
米軍基地の近くで育ったのもあるので、とても映画に出てきた女性の気持ちがわかります。どうせ卒業したら捨てられるので子供を孕んで無理やりでも結婚を保証しないといけない。
大学などは結婚相手を見つけるために行くと言われる時代に二十歳を迎えた女性は死にものぐるいで男を探す。数ヶ月しかいない男に少しでも可能性を感じて近寄り男追う女性は魅力的であるのかもしれない。
この映画の中に2、3人でも女を弄ぶような士官候補生を入れればザックやシドの紳士的存在が際立ってより良くなったであろうに
男子にとって父とはこれ程に大きいのか〜
リチャード・ギアの出世作としてあまりにも有名な映画。
以前、BSで観たと思うのだけど覚えていないシーンが
そこそこあって、もしかしたら地上波だったのかな??
ストーリー的には一人の青年の成長を描く
なかなかに感動的な映画です。
若い人に見て欲しい作品であるとともに
この作品でアカデミー助演男優賞を受賞した
黒人教官ルイス・ゴセット・Jr. がいい味出してて
若い新人を教育する立場の社会人にも
響くものがあると思います。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
リチャード・ギアが若いとかは当たり前なので
ここは黒人教官役のルイス・ゴセット・Jr. に注目したい。
最初はまだ学生気分の新兵達を
今日的には十分なパワハラワードでビビリ上がらせつつも
過酷な訓練で彼らが精神や肉体を損なわない様に
結構、丁寧に気を配ってる。
プールのシーンをよく観ててくださいね。
ダメダメな父親の影響で利己的になりがちな
リチャード・ギアが演じるザックを、
単に士官候補として鍛えるだけでなく、士官とは、
それなりの人格者でないといけないと言う部分も叩き直す!
ザックにとってメンターであり、乗り越えるべき父でもある。
だからラスト手前の士官学校卒業式の直後の二人の会話シーンが
もう、堪りません〜
@もう一度観るなら?
「定期的に新兵映画特集みたいなので映画館で観たいですね。」
性根を直すなら海軍にいらっしゃ〜い。
ラストが有名なラブストーリーの名作なんだけど、どっちかって言うと主人公の屈折した虚無的な性格が軍隊で叩き直されるお話しでした。 それぞれのエピソードは王道的でいいんだけど、繋ぎ方が悪くて主人公の心境の変化がわかりにくい面もあります。主人公の親友と彼女のエピソードも後味悪いかな。でも、リチャード・ギアが単なる2枚目でなく、こんな複雑な役もこなしていたのは発見でした。
兵士にするための訓練がえぐい
兵士にするための訓練がえぐい。
「一家抹殺」みたいなことを訓練でガンガン言わせる異常さ。
怖いね。本当に。
それはおいておいて、ストーリーはとても良かった。単純でわかりやすいし、教官がかっこいい。最後のシーンとか泣いちゃう。でも愛していれば何してもいいわけじゃない。あれは軍隊のしつけで、家ではやってはいけない。なんか教育的に見ちゃうな。
マヨネーズ
楽しそうに女子供の頭上にナパーム弾を落とす会話からわかるように、ここの兵隊は戦争を屁とも思っちゃいない。パイロットを目指す者ばかりだし、黒人も少なく、目的意識も薄いし、結局は軍隊の宣伝映画に他ならない。アカデミー賞等いくつも賞を取ってはいるが、米ソ冷戦時代の産物で、ナショナリズム高揚の意味しかない。町の青年たちが「戦争屋!」と言ってケンカになってしまうが、彼らに同情してしまったら、もうこの映画を最後まで観るのが苦痛となってしまうのだ。
今、見ると…でも、いい映画
今見ると、男女関係が単純でナイーブ過ぎて有り得ない、と思わざるを得ません。当時のポスターの惹句も今ではNGだと思います。
が、公開当時の感動が蘇ってきて、やはりいい映画だと思いました。主人公の少年時代の辛さについてはすっかり忘れていました。
内容の非常に濃いすばらしい作品です! お気に入りシーンは ・ザック...
内容の非常に濃いすばらしい作品です!
お気に入りシーンは
・ザックが、軍曹にDORしろ!と罰を受けているところで「嫌だ!いくところがない!」というシーン。
・ザックが、同期の女の壁上りを助けるところ。
・卒業して軍曹と少尉で階級が逆転して、卒業生が軍曹にメダル?を渡すシーン
士官学校卒業からラストシーンへの爽やかさ。ラストカットから流れる誰...
士官学校卒業からラストシーンへの爽やかさ。ラストカットから流れる誰もが知る名曲。
初見のまだ若かりし日、こんな純愛をするぞと憧れました。
今回再見して、これは純愛じゃねーな。極限状態に置かれた者は、癒してくれる異性に惹かれるんだ、長続きはしないな、そう思った。つくづく嫌な大人になったもんだ、再見しなけりゃ良かったのかも(笑)
しかし、なんだろう、この映画、見ているとどんどん引き込まれていきます。官能シーンや衝撃の死があるからなのか?女優さんもだんだん美しく見えてきます。そして最高のラストが。
若いうちに、一刻も早く見ることをおすすめします(笑)
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