「タイトルの意味をやっと理解した。」愛と青春の旅だち 紋別の流氷さんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルの意味をやっと理解した。
タイトル原題は「Anofficer and a Gentleman」邦題が「愛と青春の旅立ち」若い頃最初に観た際、深く感動したものの、タイトルとの乖離に?だらけで全く意味不明。内容は愛と青春そのものなのにそこからの旅立ちとは。その後、何度も観るたびに感動するものその度に感動が深い分疑問も募った。長い年と歳を経てやっと理解した。
父の下でのやさぐれた生活、愛を知らず社会や人に貢献し喜ばれる喜びのある社会生活を知らずその中での友を知らず、知っているのはルール無用に利益を貪りダチは快楽を得るための道具であり女はセックスのみの相手。
軍曹に懲罰でシゴキ抜かれる中で目覚める。即ち、嫌悪しているやさぐれた生活から脱けるにはこれ迄の考えを捨てる事、それが判り単に快楽追求の道具のツレが友である事を理解し人並みの青春を知る。そしてその友の死と同時に死に追いやった女の打算と対極を為す女性の存在の認知と理解、その時にセックスのみでなく愛の存在を知った。友の死のもう一つの原因だと思い込んでいたのは軍曹の判断だと誤解していた事への自分の愚かさの気付き。
やっと気付いた社会生活のあり方、新たに知った青春、初めて知った愛の存在。しかし、士官になり一回り成長して生きて行くという事は、それら全てを一旦リセットすなわち己に叩き込んだ上で、それを基礎としてその上に新たな人生を再構築していく事である。そのリセットが軍曹との決闘、これにより愛と青春の旅立ちの準備完了、仕上げと再構築のスタートが軍曹との別れの握手と彼女と一緒に工場を後にする事。
原題に関しては士官、紳士に相応しくないという意味があるようで、その人物の成長という意味と理解した。
これらを理解するに時間は30年以上、回数は5回以上10回未満かかりました。
