「事前期待が大きすぎたのだ。」アイズ ワイド シャット Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
事前期待が大きすぎたのだ。
※2024.10.24修正
アカデミー監督賞はノミネート4回で、受賞歴ありませんでした。
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1999年公開のアメリカ映画。
監督:スタンリー・キューブリック
原作:アルトゥル・シュニッツラー『夢小説』(1926年)
脚本:スタンリー・キューブリック、フレデリック・ラファエル
主要キャストは以下の通り。
【青年医ハーフォード・ビル】:トム・クルーズ
【ビルの妻アリス】:ニコール・キッドマン
原作は100年近く前の幻想譚で、基本設定は映画も同じだが、後半部は映画のみのオリジナルな展開。
スタンリー・キューブリックの遺作(公開前に亡くなった)で、しかも、トム・クルーズとニコール・キッドマンというビッグカップルの豪華共演、
ということで、話題性は超抜群だが、
「それしかない」という辛辣な評価も多いのは事実だ。
スタンリー・キューブリックは、
4回ものアカデミー賞監督賞にノミネートされた伝説の監督だが、処女作から本作までの48年間で、わずか16作品しか撮っていない。
◆前作の『フルメタルジャケット』から、自身最長の12年ものブランクを経て製作されたこと、
◆キューブリックが「私の最高傑作だ」と語ったと伝えられたこと、
◆撮影時間が400日を超えギネス認定されたこと、
などの要素が積み重なり、当然のように、全世界の事前期待値はMaxを超えていた。
この時点で、興行的に成功したとしても、
高い評価を得るハードルは、エベレスト級に高くなってしまっていた。
酷評するほどの失敗作ではないと思う。
トム・クルーズを前面に出した幻想譚としてみれば、
アクションシーンのない作品として、ファン必見だろう。
事前期待が大きすぎたのだ。
さまざなノイズを可能な限り除去して、
私なりの評価を試みるなら、☆3.0。