「2004年イラク日本人人質事件」バッシング 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
2004年イラク日本人人質事件
初鑑賞
小林政広作品初鑑賞
2005年公開作品だから当時わりとタイムリーだった
カンヌにも出品した
あっという間の82分
バッシングを浴びる高井有子に占部房子
有子の継母・高井典子に大塚寧々
有子の父・高井孝司に田中隆三
有子をクビにする支配人に香川照之
日本政府が行ってはいけないと通告しているにも関わらずボランディアとして海外に渡りテロリストに誘拐され人質となって帰国した女性が日本中から袋叩きに合う話
嫌がらせの電話はしばらく経った今でも毎日10件以上
自宅だけなく職場にも
有子も父もあの騒動で勤め先をクビになってしまう
おでんの件は必要無いと思う
有子は叩かれすぎたのか不貞腐れて上から目線ですっかり嫌な人になってしまった
時折見せる変な表情が面白い
最後の最後での感情の吐露がフォローする形にはなっているが
だからといって彼女を全面的に正当化し味方になれるかといえばそれは無い
椅子に座っている有子が典子に突き飛ばされるシーンがあるが地味に痛そう
解散したコンマ二センチを思い出した
監督はバッシングする側を批判するわけでもなくただただありのままを映像に残している
彼がヒントにした高遠菜穂子にリスペクトを感じているかといえばかなり微妙
どっちもどっち喧嘩両成敗的な面もある
主人公高井有子は2004年にイラク日本人人質事件ですっかり有名人になってしまったボランティア高遠菜穂子さんがモデル
事件の詳細を知らない人はネットで確認してほしい
僕は高遠菜穂子さんが実際どんな人かわからない
3人の中に女性がいたことは覚えているがその程度だ
写真家の男が最も存在感が薄く今井くんの目がやばすぎた印象だけが強く残っている
コロナ禍を思えば彼女たちは気の毒だが自業自得としか思えない
当時いくらなんでも叩かれすぎな感はあった
それもこれもパヨクがあちこちで彼女たちに対する下手な擁護を繰り返しその結果火に油を注ぐ形になったことは否めない
くだらないイデオロギーも手伝ったのか贔屓の引き倒しとはこのことだ
被害者家族も日本のパヨク報道に唆された感があったが洗脳が解けたら態度が一変した記憶がある
冒険旅行で救出されたアナウンサーのことを持ち出す輩もいるがなぜ高遠菜穂子さんたちが批判されたのか全くわかっていない
ボランティアはいい人だから批判してはいけないという風潮が世の中の一部にはあってそれが僕には受け入れることができない
自己責任論批判もその多くが共感できなかった
パヨクと分かり合えることはできそうも無い
高遠菜穂子にしても高井有子にしても海外ボランティアこそ己の存在理由であり唯一の居場所なんだろう
とはいえ週刊金曜日のような雑誌やそれ系の人たちがまともと思えないしはっきりいって関わりたく無い