ルート225のレビュー・感想・評価
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10代の葛藤が見えない
異世界を彷徨うだけで、思春期の葛藤がまるでない。
異世界に行くことで見えてくる新しい世界。それによって成長する姿を描くべきではないか?結果、ドラマとして面白みがないものとなっている。
ダイオキシン8倍
はじめの方は子供向けの作品なんかなぁなんて思ってたけど、このラストだとそんな事もないか。
姉弟パラレルワールドから戻れなくなり、高橋由伸テレカを使って家に電話をかけることだけが元にいた世界と唯一繋がれる方法。
そこから帰る方法を見つけ出そうとするが、帰れない二人。それだけで最後までいく。
ちょっと太めの弟ダイゴが名演技。世界の異変にもいち早く気づき姉に教え、警戒して、平行世界へ移行してきたことを理解して説明した。
高橋由伸選手のテレホンカード、高橋由伸選手のキーカバー、指摘してツッコミを入れる姉。パラレルワールド内で高橋由伸選手がちょっと太ったことに気が付く弟。などはじまりのあたりは軽めのタッチなのだけれど、後半からシリアスになっていく。
どの世界で会っても、お互いに元の世界の自分たち、本人だと確かめられるように姉弟間のみ通ずるサインを決めるあたりから悲しい予感がする。
原作は有名な小説らしいのだけれど今まで知らずにいた。
パラレルワールドに迷い込んでしまう話、緊迫感はないがおもしろい。 ...
パラレルワールドに迷い込んでしまう話、緊迫感はないがおもしろい。
最後まで元の世界には戻れないというのは意外。
別れ際に弟が発した意味深なセリフは何だったのだろう。
姉もそれを理解したような感じだったが。
最初に突然出てきた海は2回目以降はなくなってしまった。
あとパラレルワールドは少なくとも2つはあったはずだが、その話も回収されていない。
死んだはずの少女が生きていた世界の中でも、犬が存在する世界と死んでしまった世界とに分かれていたはず。
パラレルワールド
14歳の時がルート196、するとルート225というのは15歳になった主人公の物語なのか。と、次第に数学的なサジェスチョンがあるのかと、原作者が芥川賞作家ということもあって期待してしまう。国道225号の標識もあることだし、それほどの意味はないのか?
電話さえあれば簡単に解決できそうだけども、携帯は高校に入るまで禁止というエリ子の設定。門構えに@の文字の町名。死んだ同級生に遭遇した中1のダイゴ。やっと見つけた公衆電話で高橋吉伸のテレカを使い母に電話・・・繋がった。
ダイオキシン8倍と背中に落書きされた弟がキーワード?摩訶不思議ワールドだけど、いつもの世界とちょっとだけしか違わない。それでも姉弟にとっては両親のいない世界がどれだけ心細いものなのか・・・繊細な心理が子供の頃を思い出させてくれるような優しい物語。
ハッピーエンドを迎えるベタな展開と思っていると、意外とそうならない世界。テレホンカードや背中の落書き、その他色んなことを試そうとする姉弟だけど、そのうち親戚がやってきて2人を別々に引き取る話が進んでしまう。
大人になれば、誰もが記憶の空白を感じてしまう時間。そのうち忘れてしまうであろう曖昧さを奇妙な経験だけど、どれが本当だったのかもどうでもよいことに思えてしまう。もしかすると親子の絆なんて大したことがないのかもしれないし、個人主義の時代だからこそ生まれてきたストーリーなのかもしれません・・・
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