四日間の奇蹟のレビュー・感想・評価
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世にも奇妙な四日間の物語。 いや普通にホラーだわこれっ…😨
挫折した天才ピアニストとサヴァン症候群の養女、そして彼を慕う療養施設の女性が体験するとある奇蹟を描いたラブ・ファンタジー。
ある事件により演奏家としての人生を絶たれたかつての天才ピアニスト、如月敬輔を演じるのは『男はつらいよ』シリーズや『雲のむこう、約束の場所』の吉岡秀隆。
敬輔の高校時代の後輩で今は療養施設に勤める女性、岩村真理子を演じるのは『平成狸合戦ぽんぽこ』『もののけ姫』の石田ゆり子。
脳科学研究所に勤務する医師、倉野順次を演じるのは『太陽を盗んだ男』『ドラえもん のび太の日本誕生』(主題歌)の、名優・西田敏行。
ふむ…。なるほどなるほど…。はいはいそういうあれね。ん?えっ?おっ?はいっ!?
……。
………。
……….…。
…いやこれ何の映画っ!!?
難病・障害・怪我・ピアノ。はいはいありがちな感動ポルノね、なんて思っていたらとんでもない所に連れていかれてしまった、ある意味衝撃の一作。
原作は浅倉卓弥による同名小説であり、これは第1回『このミステリーがすごい!』大賞の金賞受賞作品であるらしい。…ミステリー…?
この『このミス』って1,200万円もの賞金がかかった特大賞レースなんだけど、なんか受賞作品がどれもねぇ。映像化ありきで受賞作品決めてんだろっ、てな感じで全く信用できない。クサい金の臭いがする。
とまぁそれは置いといて。
岡本喜八が企画協力を、その妻岡本みね子がプロデューサーを務める本作。喜八さんは同郷ということもあり大変尊敬しているのだが、まぁ正直この映画はめっちゃつまらんかったっす🌀
娘と石田ゆり子が入れ替わる、という驚き一発。その後、特に物語がある訳ではない。短編映画ならともかく、このビックリだけで2時間の長編映画を引っ張るのは流石に無理がある。あまりの内容の無さに、後半1時間は乾いた笑いが止まらなかった😅
常にうつ病の犬みたいな顔をしている主人公。それもそのはず。彼からしてみたら石田ゆり子の身に降りかかった奇蹟なんて1mmも自分に関係ないのである。彼女とは出会って1日しか経っていないみたいなもんだからね。ほとんど初対面の女の身の上話やら苦悩やらを聞かされれば、そりゃ誰だって吉岡秀隆みたいな顔になるだろう。
彼からしてみれば娘の精神が行方不明になっていることの方が一大事。この場合、石田ゆり子と娘の魂が入れ替わってしまったと、そりゃ吉岡秀隆も考えるだろう。
娘の魂を抱えたまま石田ゆり子の肉体が死んでしまったら、その魂はどうなってしまうのか。これは当然の疑問である。そのことを吉岡秀隆が口に出そうとすると、「そんなことは聞きたくない!」と石田ゆり子は拒否をする。…いや、そんなこと言っとる場合かぁーーっ!!
吉岡秀隆の気持ちも少しは考えてあげてほしい。
そもそも、このボディチェンジしたあとの石田ゆり子は普通に怖い。「体が軽ーい!月の上ってこんな感じなのかしら!」とか言い出してなんか楽しそうに振る舞うし、そうかと思ったら危篤の石田ゆり子を人質にしてヒステリーを起こすし…。
「この身体があればあの人の子供を産めるのよーー!!」とか言ったかと思えば、その翌日には「あなたのことが好き…」とか言い出すし、情緒が不安定すぎる😨
石田ゆり子の気持ちはわからんでもないが、こっちは吉岡秀隆の目線で物語をみている訳で、そうするとこの一連の展開はホラーでしかない。挙句、ペテン師扱いされて罵られるしもう最悪である。
娘の体に乗りうった石田ゆり子とのラブロマンス。これってかなりギリギリじゃなかろうか。
あのキスシーンだって、絵としては吉岡秀隆と石田ゆり子のキスだけど、実際は娘とキスしてる訳でしょう?それはもう近親相姦的な危うさを感じずにはおれんのですが…。血が繋がってないからO.K.…なのか?
大袈裟すぎる演出はほとんどギャグ。吉岡秀隆が怪我する件なんてもうコントにしか見えない。何だあの展開?『バットマン』かっつーの。
落雷事故にあう場面なんかも、急に映画のトーンが変わってビックリしちゃった。というか、何であんな悪天候下でけんけんぱなんかしてたんだあの2人?無理せず屋内に入ってればこんなことにはならなかったのに。
とか、まぁ細かい事を言い始めるとキリがない。
唯一感心するのは、本作のピアノは役者がちゃんと弾いているという点か。この撮影のために吉岡秀隆はピアノを見るのも嫌になるくらいの猛特訓を積んだらしい。その頑張りはよきかな。
思っていた映画と全く違っていた、という驚きはあった。が、まぁそれだけ。
感動させたいのか怖がらせたいのか。とにかく珍妙な映画である。邦画ってほんと、変な映画が沢山あるんだなぁ…。
少女に魂が乗り移る、石田ゆり子は最近ドラマでもそんな役を演じていて...
少女に魂が乗り移る、石田ゆり子は最近ドラマでもそんな役を演じていて、オーバーラップした。
ストーリーとしては特に引き込まれることはなかったが、皮肉にも彼女が実際に亡くなった後のシーンはなかなかじんわり来るものがあった。
石田さん作品として鑑賞
ピアニストの吉岡さんと少女の巡り合わせが特殊。
作品の鍵になる、落雷だけどあの悪天候だったら
恐らく屋内に避難するような?と疑問視した。
残された数日間、少女が繋いでくれた時間に学生時代に思いを寄せた先輩吉岡さんと過ごし、現世を離れてもどうも少女には石田さんが見えたらしく3人で手を繋いで終わりを迎えた。
あの教会は実はトイレなんだぞ(笑)
この映画は山口県の角島で撮影されていて、何度も出てくるあの教会は、実は角島キャンプ場のトイレなんである(笑)
他にも真理子が離婚して佇んでいた駅は角島にほど近い山陰本線の特牛駅(屈指の難読地名で"こっとい"と読む)で、駅の待合室には今でも本映画のポスターとロケ写真が貼られていた。
さてそれはさておき、原作はずいぶん前に読んだのだけど、映画の方はようやく見ることができた。
何か決定的に勘違い(東野圭吾の「秘密」あたりと間違えてる?)をしているらしい人が酷評しているおかげで評点が妙に低いけど、丁寧に原作に忠実に創られている良い映画だと思った。
ただ苦言を言うなら、この話の中で石田ゆり子演じる真理子は、大半で千織に憑依した状態なのだが、本編では千織役の尾高杏奈と石田ゆり子が頻繁に入れ替わる。
まともに撮ると石田ゆり子の出番が極端に減ってしまうからなのか、演技力の問題か。
確かに離婚歴がある30前後の女性が憑依した少女の演技なんて超絶的に難しい、とは思うが…。
ただやはり肝心なシーンを石田ゆり子に演じさせるのは、逃げたな?とは思う。
クライマックスの「月光」を弾くシーンも、原作では千織に憑依した敬輔が弾くわけだが、映画だと敬輔の指が治るシーンまであって苦慮の跡が見受けられる…というより訳が分からんシーンになっている(笑)
ちょっとした見せ方の問題なので、ここはなぜ素直に撮らなかったのか?と疑問。
そして最大の不満は、「月光」を第一楽章だけで済ませていること。
なんで?ダイジェストでもいいから第三楽章まで弾かせるべきでしょー。原作でも曲調と感情が同調して盛り上がるところなのに。
まあ不満はあれど、美しい風景の中(角島は本当に綺麗なところ)でゆっくり丁寧に描かれた物語で悪くはなかった。
予期せぬ
事前情報もなく、ただなんとなく観た映画は、期待以上の拾いものだった。ストーリーは島の老人ホームで淡々と続くけれど、物語の展開や人物の心情から、決して飽きさせない。憑依するストーリーやエピソードの数々もはやは使い古されたものではあるけれど、石田ゆり子の演技はそんなものをひっくり返すほどの熱演であった。ところでこの映画15年前だけど、石田ゆり子は全然変わんないや。あ、言っとくけど、この映画に斬新さはないよ。
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