「時間軸ずらしコメディ」運命じゃない人 たぁ〜ちぃんさんの映画レビュー(感想・評価)
時間軸ずらしコメディ
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内田けんじ監督の作品、「鍵泥棒のメソッド」→「アフタースクール」→本作の順に観ました。
3作観て思ったのは、細部に雑なところがあってもったいない。
現代を舞台にして、突飛なキャラは出てても人間関係を現実的に描いているから、尚更ファンタジーな部分が目立ってしまう。
他作品のネタバレになるので詳しく言えないが、「鍵泥棒のメソッド」の、「スィグ」の劣化版のようなクライマックスのヤクザの扱い、「アフタースクール」での日本ではありえない設定を持ち込むどんでん返し、本作ではヤクザの組長が、見せ金は現実にあるにしても、家に忍びこんだりベッドの下に潜りこむのはファンタジーでしょう。
裏切った女詐欺師をビジネスに利用しようとするヤクザらしいオチは納得だし、時間軸をずらし、それを笑いに繋げられる監督には非凡な才能を感じるだけに、余計に雑な部分が気になってしまいました。
しかし、邦画でこれほど巧みな構成を作れる監督は他にはいないので、次の作品も期待しています。
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