運命じゃない人のレビュー・感想・評価
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「鍵泥棒のメソッド」途中退場のリベンジは・・・
サラリーマンと探偵と結婚詐欺師とフラれたオンナとヤクザのお話。
「アフタースクール」でも感じたが、ここでも登場人物は軽い。ただしここの場合軽さがその内容の恐ろしさに目を背けさせてくれてもいる。それがよいことなのかどうか、わからないが世間の評価ではその点は無視されている。
今回の脚本、というか「アフタースクール」もだろうけど、まずは場面をイメージし、シチュエーションを組み立てていってから、積み上げていくと最終的にこういうお話になっちゃった、という練り上げ方なんだろうね。
なので、こういう話にしたい、っていうところからスタートしていないせいか、ストーリー自体に吸引力が足らない。
そしてその場面、場面が結局はセリフが面白かったり、主人公ががんばったりする姿がブツ切りで楽しいだけだったような気がする。
逃げそびれた結婚詐欺師のオンナが世にも恐ろしい目にあうことは想像に難くなく、別にヤクザのオンナでなくてもいいんじゃないかという設定なのに、そういったところの気配りが実は甘い。これまで散々男を騙してきたんだからその報いだ、というのとは違うだろう。
このカントクの書く本はいつも「そういう配慮」が足らない。
たとえば「アフタースクール」の終盤の大泉のセリフや、途中退場した「鍵泥棒のメソッド」の記憶が飛んだ香川が最初に堺と広末に心境をぶちまけたセリフなど、極端に配慮が足らない事でもわかる。
それぞれ人には好みの映画はあるし、それについて全くいちゃもんをつけるつもりは無い。
あくまでオレの意見としてだが、やはりこういうお話にしたいって作ったような脚本とは思えないから、どうしても世間の「緻密な脚本」という評価には共感もてないし、その積み上げ方は相当な労力だったとも思うけど、極端に配慮の足らない点を全作品で感じると、さすがにオレはダメだ。
「鍵泥棒のメソッド」の再挑戦は止める。
この監督は期待を裏切らない。
51歳の若さで急逝された中村靖日さん主演の映画。この監督は期待を裏切らない。伏線が回収されていく気持ち良さが味わえる。主人公の2人にはずっと親友でいてもらいたいし、この後はお金を返しに来た女性とハッピーエンドになってもらいたいと切に思った。
合わせパズル×コメディ×ちょびっとサスペンス=楽しい。
まさかの3周目
面白かった。
鍵泥棒のメソッドもアフタースクールも好きな作品だったので、内田けんじ監督とは相性が良いんだろうなあ。
1周目は主人公の目線。
2周目は友人の目線。
3周目は、まさかの組長目線。
伏線を回収しまくるのが爽快だし、この組長の見栄っ張りというか、小心者というか、そういうキャラクターが最高に楽しかった。
結局、主人公は何が起きたか誰にも知らされずに、偽の電話番号をもらうだけ。考えてみるとこの人は物語のキーマンではあるが、実質、主人公では無い。でもこの人がいないと話は始まらないし、きっとつまらない話になってしまう。脚本が上手いんだろうねー。
面白い!
面白かった。
すべてに意味がありつながりがある。
登場人物の動機とそれによって行動する様子を交錯するように表現することで、スリリングさと納得感と新たな疑問と次の展開が頭の中で交錯する。
現代の貧乏ヤクザと見栄
組事務所の台所事情に見栄を張りたい組長が仕込んだ紙束で作った札束。
これがすべての始まり。
詐欺師のアユミがした仕事 ヤクザの金を窃盗
桑田マキ
マキが偶然発見した段ボールの中の大金
それは宮田も知らないことで、マキは夜中に突然やってきた元カノの目的がそれだと一瞬で察知した。
だからそれを盗んで逃げたのだ。
彼女はついさっきまで途方に暮れていた。
マキのが宮田に言った言葉は的確で、それに対する宮田の返答もまた的確だ。
視点が宮田なので、視聴者は騙されてしまう。
マキのカバンの中に、宮田の部屋の段ボールにあった大金が持ち逃げされたとは夢にも思わない。
そしてそれがわずか数時間のうちに出現し、消えてしまうという技。
マキの表情からは、そんなことなど想像もつかないが、改めて当時の状況が映し出されると彼女の心理状態が良くわかる。
同時に彼女の良心の呵責も発生しているのだ。
この偽の札束
そもそもがヤクザの台所事情を惑わすために作ったもの。
わずか3500円の婚約指輪
男から金を巻き上げる詐欺師のアユミ
アユミが神田に尋ねたように、神田はなぜアユミを調査したのだろう?
そして作り上げたあのプロファイル
彼の探偵としての腕は見事でしかない。
アユミも神田を苦手としていたようで、この直感は一級品だろう。
さて、
最後にマキはお金をもって訪ねた場所は、おそらく宮田の部屋だと思われる。
お金を返しに来たのだ。
しかし、
一緒に宮田を訪ねてきた男は何者だろう?
彼は宮田の同僚だ。
彼に「明日」部屋を貸してほしいと依頼した人物だ。
つまりそのシーンは、この物語が一晩の出来事だったことを意味する。
マキは一晩考えた末、おそらく調布駅だと思われる場所で婚約指輪を外して売却を決意した同じ場所で、もう一度考え抜いてやってきたのだろう。
同僚の印象が薄すぎて判断するのに時間がかかった。
でも、
このタイトル
出会いがあって運命じゃない人は、いないんじゃないかと思ってしまう。
この物語のヤクザがいい仕事をしていた。
この作品作りにはいくつかの条件があったのではないかと思う。
ひとつは製作費だ。
これを抑えて作る作品の面白さを監督は考えたのだろう。
そして驚きの展開。
それが同時進行している時間的概念。
たった一晩の出来事。
それが見せる圧巻さ。
見事でしかない。
面白い展開
中村靖日さんを偲んで
俳優の中村靖日さん
2024年7月10日急性心不全のため51歳で他界
監督と脚本は『アフタースクール』『鍵泥棒のメソッド』の内田けんじ
宮田神田浅井の視点からの三部構成+桑田の視点
ヤクザのカネを巡る話
「2005年カンヌ国際映画祭 批評家週間正式出品作品。サスペンスなのに、ハートフル、まったく新しいニッポン的エンターテインメントムービー」
うーん大袈裟
気恥ずかしい
僕には絶対に書けない
ラストのなぜか戻ってくる桑田
あともう1人は誰だっけって感じ
桑田が婚約破棄された件や宮田のマンションを借りてまで連れ込みたい女の正体とか詳しく知りたいところ
まあまあ楽しめたから星3
配役
冴えないサラリーマンの宮田武に中村靖日
婚約を破棄された桑田真紀に霧島れいか
宮田の友人で探偵の神田勇介に山中聡
宮田の元婚約者で結婚詐欺師の倉田あゆみに板谷由夏
浅井組組長の浅井志信に山下規介
浅井組組員の梶徹也に眞島秀和
浅井組組員に山名吉孝
浅井組組員に相場仁志
浅井組組員に猪瀬祐一
浅井組組員に先崎洋二
浅井組の新入りの藤本清に杉内貴
宮田の職場の同僚の高木拓哉に法福法彦
便利屋の山内茂に北野恒安
タクシー運転手に李鐘浩
レストラン店員に松澤仁晶
質屋店員に古郡雅浩
浮気調査依頼者に鬼界浩巳
依頼者の妻の浮気相手の丸尾誠二に近松仁
運命の人、内田けんじ監督‼️
今作で劇場映画監督デビューというのが信じられない、内田けんじ監督のチョー傑作‼️恋人に逃げられたサラリーマンと、婚約破棄で希望を失った女の子。そんな二人の出会いを描きつつ、その裏で密かに進行していた、サラリーマンの親友とヤクザの組長の大金がらみの犯罪の一部始終を語り明かす‼️内田けんじ監督はパズル感覚にピースを当てはめていくような構成、男女5人のキャラのそれぞれの視点で時間を縦横無尽に行ったり来たりしながら、笑いとスリルを満載に鮮やかに活写‼️タランティーノ監督に匹敵する作劇力‼️本当に参りました‼️5人の中心に位置するサラリーマン宮田の物語が終わりそうになると、別のキャラによって同じ夜の物語が違う角度からリスタートされ、見えない部分でシンクロしている素晴らしい脚本構成‼️まるで「バック・トゥ・ザ・フューチャーPARTⅡ」の1955年を複雑化して、全編展開しているような作品なのです‼️加えて驚くべきは話術の妙‼️宮田とその親友が女の子に声をかけるファミレスのシーンは特に神がかっていて、「電話番号ナメんなよ!!あの11桁の数字を知ってるか、知ってないかだけが、赤の他人とそうじゃない人を分けてるんだからな!!」「30過ぎたら運命の出会いとか、自然な出会いとか、友達から始まって徐々に惹かれ合ってラブラブとか、一切無いからな!!もうクラス替えとか、文化祭とか無いからな!!自分でなんとかしないと」‼️名言ですよね‼️ホント、共感します‼️隣で神妙な面持ちで聞いているウェイターも笑える‼️ヤクザ組織の哀れな現実も笑える‼️そしてすべてが丸く収まる結末では、思わず顔がほころんでしまう‼️ホントに傑作‼️たくさんの人に観てもらいたいですね‼️
新しい感じ
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ダサい男と悪女が交際していたが、悪女の狙いは金だった。
ダサい男が結婚する気満々で豪邸を建てて頭金で金が消え、
同棲1週間にして悪女は去った。
その悪女がダサ男の親友の探偵のところへ行く。
ヤクザから逃がしてくれとの依頼をしたのだった。
パスポートをダサ男の家に一緒に忍び込んで取りに行く。
そして自分に送られる予定の荷物の中に、ヤクザから奪った金を隠す。
探偵はダサ男と会って、別の女をナンパして当てがってやった。
その女は宿がないのでダサ男が泊めることになったが、
おの女が隠された金に気付いて、奪って逃亡。
しかしその一部始終をベッドの下に潜んでいたヤクザの親分が見ていた。
実は大金の束は、上下1枚ずつが1万円なだけの偽物だった。
親分は実は金欠で困っていたのだった。
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全体的な流れは上記の通り。実際にはもっと絡み合ってて複雑。
これらを時系列的をズラしながら、各登場人物の立場から展開する。
絡み合った短編をたくさん見ているような感覚で、斬新で楽しい。
でも最後の終わり方がよく分からなかった。
伏線回収が素晴らしい
おもしろい
インディーズ臭漂う良作
自主製作や低予算映画でよく使われる時系列を入れ替え、あの時実はああだったというのを遡って後から見せる類のアイデアや構成力勝負の作品。
2005年の作品なので今となってはそれほど驚きや感動は見られないが、最近ではテレビのバイプレイヤーとしてよく見かける役者さんたちの若い頃が見ることができて自分的には面白さより懐かしさの方が先に来てしまった。
主演?の中村靖日は登場時間的には3、4番目くらいで主役感がないが、最近よく演じられている少し変わった人ではなく普通の青年役なのでちょっと違和感。
山中聡は主役級のかっこ良さげな役だが、天性の脇役感はあの当時からなのかと再認識。
板谷由夏のギャルっぽい安っぽさがすごくいい。
最近全く見なくなった山下規介の珍しいやくざ役もある意味新鮮だったが、やはり根はいい人という設定。
今では妖艶な未亡人を演じさせると日本一(と勝手に思ってる)の霧島れいかがまだその域にまでには全然だった田舎臭い姿が見られ、こんな時期があったのかと驚かされた。
監督の内田けんじはその後「アフタースクール」や「鍵泥棒のメソッド」でどんでん返しの才能をいかんなく発揮したが最近はとんと見なくなってしまった。
いつかまた彼の新しい映像作品を観てみたいと思ってる。
コントの様な・・オモシロさ
真面目な宮田
宮田思いの探偵神田
彼と別れたばかりのマキ
女詐欺師のあゆみ
組長の浅井
それぞれのキャラが
絡み合うstory
中盤からタネ明かしがはじまり
次々と…
状況がわかってくるオモシロさ
幾度となくキャラ達からの目線で
…納得させられる
途中……作り過ぎている印象
があってちょっとダレました
…最後も、何を
意味しているのか分からなかった。
面白かった
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