劇場公開日 2005年9月3日

「アローンアゲインの歌詞に注目」サマータイムマシン・ブルース あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5アローンアゲインの歌詞に注目

2020年7月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

暑くてやる気なし
だらだらと、ぐだぐだたと、だらしなくなるの、しょうがない
そんな気分にピッタリな夏休みらしい映画です
小難しいことはどうだって良いじゃないですか
なんせ暑いんだから

高校生のとき、SF同好会を旗揚げした自分に取ってはなんかシンパシー感じます
本作の部室のディテールが楽しめました
本棚のなかにはSFマガジンのバックナンバーが並んでいます
ハヤカワSF文庫の青い背表紙も見えます
ハヤカワSF文庫フェアのポスターも有りました
高校生だったからもうちょっとまじめにSFを読んでました
そのうちこんなふうになっちゃうのだけど

サマータイムマシンブルースは
もちろんサマータイムブルースのもじり
1958年に大ヒットしたオールディーズの名曲です
エディ・コクランがオリジナル
沢山カバーがあって、ビーチボーイズとかザ・フーのが特に有名です

でもサマータイムブルースは全く使われませんし、モチーフすらなってません

だって暑いんだからサマータイムってタイトルに入れたいでしょ

その代わり劇中何故か使われるのはギルバート・オサリバンの永遠の名曲アローンアゲインです

多分2番の歌い出しの歌詞の To think that only yesterdayから使われたのかと軽く思いきや、実はもっともっと深い意味がありそうです

劇中につかわれるのは三番の手前の長い間奏からです
歌詞が台詞の背後で小さく聞こえてきます

台詞は、これらのドタバタも神様が全て決めていたことなのではないか?というやり取りです

三番の歌詞の大意はこうです
65歳で死んだ母のことを歌っています
最愛の夫はもっと早く死んで彼女は孤独に暮らしていたと
そして僕はまたひとりぼっちになった、当たり前みたいに

これは誰がいつの時点での心情を歌っているのか?
それを考えると、ものすごい深い意味がでて来ませんか?
なんか感動までしてきませんか?

ちょっと侮れません

あき240