「人の痛みに対する想像力が足りな過ぎる…」スクラップ・ヘブン live_at_luxorさんの映画レビュー(感想・評価)
人の痛みに対する想像力が足りな過ぎる…
たまたま夜中にTVで放送してて観ることができたのですが、
日本映画にありがちな聞き取りづらいトーンの台詞が所々にあって
直後に大音量のシーンがあったりと、深夜だけに音量調節に困りました…(泣)
この作品はDVDでじっくり観るのをお勧めします。
と、余談はさておき・・・
本編の感想はというと、期待通りの大満足。
オダギリジョー、加瀬 亮、栗山千秋、柄本 明と、好きな役者さんが何人も出ていて
前から観たかった作品だったので偶然TVで観られたのはとてもラッキーでした。
ちょうど同じ日のゴールデンで某大ヒット作品を放送していて
自分的には少々ゲンナリさせられていたので、それも手伝っての好印象です。
色々な形で社会から疎外感を感じる3人の若者。
1つの事件を接点に、偶然の再会から物語が進展し始めます。
トイレの落書きを使った復讐代行…
依頼者がいてターゲットがいる。初めは軽いノリで行われていた行為。
世間への苛立ちを束の間解消する格好の手段となっていました。
それがいつしか自らの不満の対象へと繋がり始め、深みにハマっていく…
「全てを消したい…」
3者3様にそれぞれが見つけた答え。向かう先は…
昨日から今日にかけて偶然続けてみることになった邦画3本。
それぞれ立ち位置が全く異なった作品でとても印象的です。
・事実を記録して多くの人に伝える手段
・社会へのメッセージを訴える媒体
・売れる題材を拾ってきて収益を得るツール
好き嫌いや良い悪いは抜きにして、これが映画なんだとも思います。
作り手側がどこまで意図しているかは分かりませんが、端々までの役者さんの演技や
作品の細かなディテールにその辺は出るんだなーと実感しました。
熱く作ってる作品は末端までしっかり熱いんです。そしてその逆もまた…
思いもよらず好対照な作品に出会えたことに感謝です。
※他サイトより転載(投稿日:2008/02/02)