劇場公開日 2004年12月25日

「映画館は女子小中高生のグループが多かった。もしや、彼女たちからエロチャットをやっている変なおじさんと思われやしないかとビクビクしながら鑑賞した(汗)」インストール kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0映画館は女子小中高生のグループが多かった。もしや、彼女たちからエロチャットをやっている変なおじさんと思われやしないかとビクビクしながら鑑賞した(汗)

2019年2月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 小学校高学年の女子たちはうるさかった。遠足気分なのだろうか、お菓子の袋の音と甲高い声のおしゃべり・・・しかし本編が始まると、意味がわからなかっただろうか、静かになった。おかげで「日常茶飯事」ネタや「興味津々」ネタでは一人で笑ってしまったではないですか(恥)。反対に、彼女たちは「あそこのとがった部分」ネタや「スカトロ」ネタで笑ってたし・・・(おじさんたちは笑えませんでしたよ)。

 映画を観るまで、タイトルにある「インストール」の意味はエロチャットで仕入れた余計な知識を習得することだと思っていましたが、人間の根本的な生き方や考え方をマックOSを再インストールすることで表現していたようです。そうとなったら、最近クリーン・インストールをしたばかりなので、雰囲気は伝わってきましたよ(ウィルスにもやられてるし・・・)。細かなところでは、上戸彩はパソコンが苦手で最初は指1本でひらがな入力だったのが、しばらくするとローマ字入力でタッチ・タイピングできるようになっていましたね。

 エロチャットネタについては省略しますが、原作者綿矢りささんの大人への鋭い視点は実際にチャットを垣間見たことがあるんだろうと想像させられました。そして、女子高生の脱個性や人生の目標論、ヒッキーになることの恐れも伝わりました。繊細なタッチで等身大の彼女たちを描き、平凡な生き方と純粋な思いを見事に表現しています。引きこもりやエロチャットを奨励したりする映画では断じてありません(見る前はそんな気もしていた・・・)。

 俳優の面では、上戸彩もよかったし、天才子役隆之介に引っ張られるくらいの勢いで心地よかったです。ネタ的に小島聖をキャスティングしたこともよかった。いや、別に『完全なる飼育』を思い出したわけではなく・・・

kossy