「『ホテルビーナス』『茶の味』『NIN×NIN』『2046』(ハウルの動く城)・・・そしてこの作品。2004年はSMAPのメンバー出演映画が出揃いましたね」笑の大学 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
『ホテルビーナス』『茶の味』『NIN×NIN』『2046』(ハウルの動く城)・・・そしてこの作品。2004年はSMAPのメンバー出演映画が出揃いましたね
映画はほとんどが検閲官の取調室という個室の中で繰り広げられる舞台劇。それもそのはず、元々はラジオドラマ、舞台劇と演じられてきたのだ。が、そういうことは全く知らないで鑑賞したため、純粋に映画として楽しんできました。
「ジュリオとロミエット」「お肉のため」・・・この辺りで、もうハートはすっかり掴まれてしまいましたが、次から次へと堅物検閲官が無理難題をふっかける面白さ。真面目に、誠実に駄洒落を解説する面白さ。最近の日本コメディ映画に多いオバカでポップなノリとは全く異質であり、毒の無い古き良き邦画黄金時代をも彷彿させる(と言っても、その頃は生まれてません・・・)。ひょっとすると、若い人がこの映画を観ても「オヤジギャグ」としか受け止められないところもあるだろう。実際、映画館でも大笑いしていたのは年配の人が多かった。
しかし、忘れかけていた本格的な日本コメディー映画。対象年齢は若干上の方だと思うが、笑いと涙と感動をプレゼントしてくれたよ。ゴローちゃんはSMAPの中で一番の正統派俳優になりましたね。
本日、『トリコロールに燃えて』も観たのですが、同じような時期、日本ではこの映画のように表現の自由が許されない世の中であり、フランスでは自由を謳歌する世の中。日本と海外を比較するのも面白い。
きりんさんへ、
検閲が酷かった時代の話を面白く描いてくれましたよね!
特に映画や演劇、文学において、反戦とか反体制の文字を見つけるとすぐに黒く塗りつぶされてしまいました。
公開当時はさすがに現代への警鐘とまでは感じませんでしたが、最近はちょっと感じてしまいます。
言論、表現の自由が奪われませんように・・・
先日オリビア・ハッセーの「ロミオとジュリエット」を楽しんだばかりでしたので面白みが増しました。
74年前まで官憲による検閲が行われていて国民を震え上がらせていた歴史は今や忘却の彼方。椿は、結局白木の箱に入って戻ったのだろうなぁ・・
三谷の反骨が垣間見られる作ですね。