「妻と過ごす一日一日がとても大切な時間となった」いま、会いにゆきます 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)
妻と過ごす一日一日がとても大切な時間となった
亡くなった妻が梅雨の間だけ家族の下に戻って来るという非現実的な内容だが、そんなことは関係無しに引き込まれる。梅雨の間だけしか一緒にいることができないから、特に夫の巧にとっては、一日一日がとても大切で幸せな時間で、それを噛み締めながら過ごしたはずだ。同時に、いつか訪れる別れの日のことなど考えたくもなかっただろう。視聴者はそんな巧の気持ちになって観ることができる。
高校のときから巧の片思いかと思いきや、終盤で両思いだったと明かされる展開もよかった。お互い両思いなのに、それを態度に出せない不器用さや距離感がとてもよかった。
今作はロケ地が山梨や長野らしい。豊かな自然の映像美が切ないストーリーにとてもマッチしていたのも素晴らしかった。
コメントする