劇場公開日 2004年7月31日

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「2004年の作品。宮沢りえは30歳を超えているはずだが、23歳の娘...」父と暮せば ROKUxさんの映画レビュー(感想・評価)

4.52004年の作品。宮沢りえは30歳を超えているはずだが、23歳の娘...

2024年12月8日
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鑑賞方法:VOD

2004年の作品。宮沢りえは30歳を超えているはずだが、23歳の娘を演じても違和感がない。瑞々しい。
原田芳雄の演技は自然体に見えるが、台詞回しや身体の動きに、計算しつくされた凄みが感じられる。
丁々発止の二人に、「木下さん」浅野忠信がユルい感じで沿っている。家の場面に彼が出てこないのも、よい。
井上ひさしの原作は舞台劇である。家のセットや演出にその要素を残してあり、会話が中心のドラマを上手に支えていると思う。

映画.comの評価は3.7。4.0は超えていると思ったけれど、意外に低い。しかし、国際的に核廃絶への取組が注目を浴びている今、この作品は再評価されてよい、否、されるべきであろうと思う。
ある程度の事前学習は必要だと思うが、高校生以上ならこの内容「幾万もの別離」をきちんと理解できると思う。継承の役割を担わせてよい映画だと思う。

映画やドラマで広島弁が出てくると、いつも気になってしまうのが「関西寄りのイントネーション」である。この作品でも何カ所か違和感を感じたところがあったけれども、全体としてはネイティブに近い表現だった。関係者のご努力には敬服するものである。
ただ、この次広島を舞台にした映画を撮るときは、ぜひとも「おしゃべり唐揚げあげ太くん」を方言指導に加えてほしい。

ROKUx