映画ドラえもん のび太のドラビアンナイトのレビュー・感想・評価
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「いつもの展開」のオンパレード
「絵本入りこみぐつ」でシンドバットの世界に入り込んだまま失踪してしまったしずかを救出すべく、タイムマシンで古代アラビア世界に向かうドラえもん一行。
なぜ彼らが過去に向かったかというと、古代アラビアには本当にシンドバットがいたかもしれないから。つまり絵本の空想世界と過去の現実世界は重なり合っていたのではないかと彼らは睨んだのだ。
別経路から同じ空間に辿り着くというイマジネーションは非常にSF的で面白い。なんとなくクリストファー・ノーラン『インターステラー』を思い出した。
とはいえそこから先の展開はいつも通りのドラえもん映画といった趣で面白味に欠ける。わかっちゃいたけど「四次元ポケットを失くしちゃった!」とか「シンドバットの正体が実は未来人だった!」みたいなの、マジでもう何回目だろう。
とはいえシンドバット老翁と奴隷商人アブジルの空中一騎打ちはなかなかの見ものだ。もう少しシンドバット老翁の出番が多ければより盛り上がっていたんじゃないかと思う。
ドラえもんならではの展開が盛りだくさん
絵本の世界を冒険するというドラえもんらしいひみつ道具から物語がはじまる。時空、架空と現実、複数の舞台を繋げる想像力豊かなストーリーは、本当にすごいと思う。
設定拝借だと西遊記もあったが、比べるとこちらのほうがドラえもんならではの展開が盛りだくさん。とくに、タイムマシンでアラビアンナイトの時代まで行き、架空と現実の境界が曖昧になってしずかちゃんに辿り着く展開はおもいろい。
あのガイドもうざかわいい。
絵本の世界に入れるひみつ道具の靴が発端。その世界の事故でしずかちゃ...
絵本の世界に入れるひみつ道具の靴が発端。その世界の事故でしずかちゃんだけ取り残される。アラビアンナイトの本のページ内に靴があるのを発見、しずかちゃんを救出しにいくというお話。しずかちゃんは世界一お風呂好きな奴隷として異世界をサバイブしていた。ハールーン・アッラシードやシンドバッドの協力でミッションクリア。救出後にももう一山あるが、全体的に盛り上がりにかけるのと悪役が本当にただの悪党でしかない。ジャイアンはストレートに本当の優しさみせていた。
絵本はのび太のママが燃やしてしまったため、入り込み靴ではどうにも...
絵本はのび太のママが燃やしてしまったため、入り込み靴ではどうにもならない。そこでドラえもんは宇宙大百科で調べて「アラビアンナイト」の物語に実在の人物がいることに気づく。そして例によってタイムマシンを使って794年のバグダッドへ飛ぶことにした。ジャイアンとスネ夫も同行。アルラシード王の助けも借りて、奴隷船に乗せられたと思われるしずかを助けるため4人は船を買って出航する・・・
しかし、船を売った蛇使いは大盗賊カシムだった。ドラえもんたちは海に投げ込まれ、ドラえもんはポケットごと盗られてしまったのだ(体にくっついてるものじゃなかったのね)。かなりのピンチ!せめてタケコプターさえあれば・・・砂漠に大魔神が現れ、黄金宮へと連れて行かれ、それが大富豪となっていたシンドバッドのおかげだとわかる。一方のしずかは命からがら奴隷商人から逃れ、彼女も宮殿へ。そして、カシムと奴隷商人アブジルが手を組んで、黄金宮へと侵入し乗っ取ってしまう。
最初から友情物語が炸裂。しずかちゃんのオアシスでのヌードもある。シンドバッドがどうやって黄金宮を建てたのか?などといった秘密・・・未来人からのプレゼントだったようだが、詳細は描き足りてない・・・も良かった。引退した冒険家がのび太たちによって再び活躍するというテーマも素敵だ。
映画と言うには……
毎度の子どもらしい無責任さで、しずかちゃんが危機に陥ると言う展開。
絵本に入れる靴を履いて物語を楽しむのは良いが、自制の効かないのび太やスネ夫、ジャイアンが使うと悪い方に悪い方に展開する。
しずかちゃんの母親にも嘘をつくなど、のび太たちの無責任さには呆れる。
しずかちゃんが苦しみながらものび太たちの助けを信じている所など見ると、のび太たちも奴隷扱いの時間をたっぷり与えるべきと思った時点で、自身が大人なって素直に「ドラえもん」を楽しめなくなったのかも知れない。
作品としてはTVスペシャル程度の内容なのでジャイアンが倒れたのび太を背負って歩いても、あまり説得力がない。(その間しずかちゃんは奴隷状態だし)
しずかちゃんが善人過ぎて悲しい。
エンディングが最高
大人が見ても充分楽しめるドラえもん映画のひとつ。エンディングの「夢のゆくえ」が神曲すぎて、イントロかかっただけで泣けてしまう。むしろ大人を泣かせにかかってるんじゃないかとさえ思うその歌詞は、しずかちゃんが大人になった時のものなのかな?
是非、映画と共に楽しんでください。
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