「東洋のビリー・ワイルダー」ファンキーハットの快男児 因果さんの映画レビュー(感想・評価)
東洋のビリー・ワイルダー
深作欣二のハイテンポなカット割は処女作にして既にほぼ完成の域にあったことを思い知らされた。誘拐事件、インサイダー取引といった高度なサスペンスを幾重にも織り重ねつつもなぜか混線しない演出力も素晴らしい。そこへ千葉真一と中原ひとみの軽佻浮薄な台詞回しがマッチし、非常にテンポ感の良い一作に仕上がっていた。ビリー・ワイルダーが日本で撮った映画と言われても納得してしまう出来だ。
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