海がきこえるのレビュー・感想・評価
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今観ると懐かしい写真のよう
スタジオジブリが93年にテレビ放送用に制作したものの初劇場公開。
テレビで観たときは主人公の里伽子の性格の悪さばかり目についてイライラして面白さがわからなかったんだけど、今観るとまるで古いアナログ写真を見てるような変な懐かしさがあった、あんな女子、当時いっぱいいたなあ
音楽と93年当時の吉祥寺駅周辺の風景がなかなかエモかった
高知、夏、17歳
「ああ、やっぱり僕は好きなんや…そう感じていた」
高知、夏、17歳。クラスメイトではないが親友同士の杜崎拓・松野豊と、東京からの転入生・武藤里伽子が織りなす揺れ動く青春群像劇。
氷室冴子の同名小説をスタジオジブリがアニメ化した本作だが、若手アニメーターによる実験作品という位置付けで、鈴木Pこそクレジットされているが、当時ジブリの最前線でバリバリやっていた宮崎駿・高畑勲両氏が一切関与していないという異色の作品である。また、上映時間が72分と短いことと、未成年の飲酒の描写があることからほとんどTV放映されたことがなく、幼稚園〜小学校低学年時代を「1日1ジブリ」で過ごしてきた僕にとってはなかなか手の届かない「剱岳」のような存在だった。その「剱岳」にようやく手が届いてから早12年、今般リバイバル上映が決定したため劇場で見ることにした。
僕は父の仕事の関係で小さい頃から引っ越しを繰り返してきたが、そのほとんどを東日本で過ごしてきたため西日本にはあまり遅延がない。四国に至ってはこれまでで2時間40分しか上陸経験がない。にも関わらず、土佐弁が何故か好きだ。割り切りの良さというか、勢いとカラッとした感じが何とも心地よいのだ。ここに夏の日差しが加われば鬼に金棒・虎に翼で、それだけで良作確定である。そして本作ならではの特色が「平成始まったばかり感」である。そこはかとないトレンディ感が終始漂っており、在りし日の日本に想いを馳せる愉しさもあるのがいい。実験作品ながら、各所に手堅さが見受けられて非常にまとまりがよく、僕は機会があれば何度でも観ることだろう。
しかし一方で、優等生すぎたのかもしれない。尖り具合が足りなかったせいか、残念ながら、スタジオジブリにおける実験作品は本作のみに終わり、結局スタジオジブリは今日に至るまでポスト宮崎駿・高畑勲を輩出できずにいる。本作を皮切りに定期的に同じような試みを続けていれば、違ったスタジオジブリが見られたかもしれないと思うと残念である。
僕は杜崎拓とは反対に、大学進学を機に東京→地方に移った。東京で大学生活を送っていないことは時に僕にとってコンプレックスになる場面もあった。だが本作を観るとこう感じる。地方で大学生活を送れてよかった。
物語の起点となる吉祥寺駅、向かいのフォームに武藤里伽子の姿をいつでも探す。こんな所にいるはずもないのに。
ああ、やっぱり僕は好きなんや...そう感じていた。
大人のジブリ作品
青春って感じ
本日より全国リバイバル上映
観てきました
ジブリではOn your markに並ぶ大のお気に入り
まさかこれを劇場で観られる日が来ようとは…
主人公は高知の普通の高校生。高校2年生の夏に東京から少し気になる女の子が転校してきて…という話。
開始の時点で主人公は大学生になっていて過去をふらりと振り返る。ただそれだけ。別に世界を救ったり異世界に行くわけでもない。
どこにでもある話
だがそれがいいのだ
そして今よりは少し前のお話なのがよい
今を否定するわけではないけれど高校生がいろんな意味で大人と子供の境界だった時代だからこそだせる味がある
青春なんて言葉、今は流行らないかもしれないが
まさに青春って感じなのだ
もうだいぶ前の話だけど
同じように地方で同じような時代を過ごした
だからなのかなんだかとっても染みる
刺さる世代にはめちゃくちゃ刺さる
そんなお話です
ちなみに…
1993年当時はあんまり好きじゃなかったです
田舎のガキ(私)が田舎のガキの物語をみて何が面白いんだ?って思ってました笑
隠れた名作なんだけど曰く付きの作品
杜崎拓は原作ではなぜかヤクルトファン
93年に日本テレビで放送されたジブリ制作のテレビアニメ
しかも金曜ロードショーではなく『進め!青春少年』と銘打ち5月5日午後4時という中途半端な時間から
好評を受けてその後は制作費回収のため劇場公開もされた
原作は『恋する女たち』の氷室冴子
監督は『きまぐれオレンジロード あの日にかえりたい』『オシャレ魔女 ラブ and ベリー しあわせのまほう』の望月智充
脚本は『ゲド戦記』『借りぐらしのアリエッティ』『コクリコ坂から』『思い出のマーニー』『劇場版 アーヤと魔女』の中村香(丹羽圭子)
粗筋
高知の進学校から東京の大学に進学した杜崎拓
吉祥寺で高校のクラスメイトの武藤里伽子を見かける
彼女は高知の大学に進学したはずだが母親の反対を押し切りもう一つ受けていた東京の大学に進学していた
同窓会のため飛行機で高知に戻る拓
高校時代を思い出す
高校2年生のときに里伽子は東京から転校してきた
里伽子の両親は離婚していて母の実家に引っ越してきたのだった
中学の修学旅行が中止となりその代わり高校の修学旅行はゴージャスにハワイになった
お小遣いを無くしたという里伽子に金を貸す拓
父に会うため母の反対を押し切り東京行きに付き合わされる拓
ハワイで借りた金は東京行きの旅費だった
なんやかんやで西新宿のホテルで泊まる拓と里伽子ではあったが何もなかった
第31回(1993年度)ギャラクシー賞で奨励賞を受賞している
宮﨑駿が『紅の豚』で燃え尽き休養期間
宮﨑駿高畑勲抜き当時の若手中心で製作された
脚本家中村香のデビュー作
監督は外部からやはり若手
原作はアニメ雑誌『アニメージュ』の連載小説でイラストはのちにこの作品の作画監督を務める近藤勝也
アニメ的に特に何も起きないアニメとしては地味な内容
青春ものだが特に部活に打ち込んでいる様子はない
実写でも良い作品で95年には武田真治佐藤仁美共演(時代を感じるキャスティング)でテレ朝のドラマが放送されている
しかし当時のアニメスタッフ曰くアニメは実写の無駄を削ぎ落とせるから良いのだという
僕はアニメが好きだが実写の方も好きなのですちょっとムッとはしたがアニメに携わるプロの矜持なのだからそれはそれで受け入れる他ならない
ただただアニメを観る側のオタク発言なら心底腹を立っただろうが
宮﨑駿が嫉妬した作品
この作品に描かれた若者像が不満だったようだ
後輩を褒めることができず彼の制作意欲が湧き出たらしい
綿密なロケーションハンティングが生かされている
地元の人たちは嬉しい限りだっただろう
公開されてから10年経っても変わらないが流石に30年経っている今はもうだいぶ変わっているだろう
お金に余裕があれば『海がきこえる』の舞台になった高知に聖地巡礼したいものである
声の配役
里伽子に振り回される地元では有名な進学校で私立中高一貫校に通う杜崎拓に飛田展男
両親の離婚で東京から高知の高校に転校したきた武藤里伽子に坂本洋子
拓の親友でクラス委員長の松野豊に関俊彦
里伽子と友達になった小浜裕実に荒木香恵
拓の友人で小浜に想いを寄せている山尾忠志に緑川光
拓たちのクラスメイトで女子のリーダー格の清水明子に天野由梨
拓が通う中高一貫校の校長に渡部猛
修学旅行中止について担任の女教師に抗議する拓たちを嗜める学校教師の川村に徳丸完
妻と別れ東京に残った里伽子の父に有本欽隆
里伽子が東京の高校で付き合っていた元カレの岡田に金丸淳一
杜崎拓の母にさとうあい
拓のバイト先のおかみさんに鈴木れい子
元不良で拓のバイト先の見習いに関智一
父の愛人の美香に島本須美
男子生徒に桜井敏治
女子生徒に水原リン
里伽子に試されている…!
スタジオジブリ作品、だいたい観てきてるんだけど、本作は30代になって令和の世で初めて鑑賞。
登場する街並み、登場人物たちの衣装やヘアスタイル、キャラデザ、そしてストーリーに香るトレンディな空気、「この作品(原作?)の製作当時の空気が切り取られてる!」という感動とノスタルジーがまず印象的だった。
あと高知の風景や登場人物の高知弁がまた独自の空気になっててそれも良かった。
ストーリーの面で言いたいことは、割とあるんだけど、一言で言うなら個人的にはまあ里伽子が好きになれなかった。笑
杜崎くんを振り回し続け、杜崎と松野の友情関係(この二人の関係が良いものだからなおさら腹正しいのだ)に波風を立たせ、「なんなんだこの女は」と思って最初から最後まで観ていた。
里伽子に魅力を感じられるかどうかが本作を好きになれるかどうかに直結している気もする…。
わがままだったり奔放な女の子に振り回される男子という構図は鉄板ではあるんだけど、本作も含め個人的にはあまり刺さるケースが少ないんだよなあ。
でも観終わったあとは不思議と爽やかな気持ちになれる作品。
お風呂で寝る人
「高校時代にもっと上手く振る舞っていれば、あの人ともっとうまくいっていたかもなあ」なんてことをたまに考えちゃう人には、突き刺さる内容だと思う。
子供の時ってなんであんなに捻くれてたんだろ、今考えると不思議。
そういうことに気付かせてくれる映画。
とにかく甘酸っぱい。
いつもは凛としてるけど、影では辛い思いを抱えてて、だけどそのことを表には見せない、ところが自分だけはその秘密を共有している…
こんなの惚れてまうやろ、と個人的には思う。
拓が里伽子に惚れるのも納得。
一方、里伽子が拓に惚れるのも納得。
こちらは共感できる人、多いと思う。
拓はとにかく優しい。
しかも、そこに下心が無いのが良い。
それがわかってるから、里伽子も最初から拓に甘えちゃうわけですよ。
で、最初は「見た目チャラ男」みたいなのが好みだった里伽子が、成長するにつれて「下心の無い優しさ」の価値を理解。
終盤出てくる「お風呂で寝る人」という台詞で、泣きそうになってしまった。
原作に挑んだアニメーター達
2025年7月、リバイバル全国上映で初めて映画館で観てきた(原作既読、DVD鑑賞済)。
30年以上前の作品だが、客層は老若男女幅広くという感じで席も7割方埋まっていた。マニアックな作品なので意外。
感想は?と聞かれたら、劇場で観て感動したとか、新しい発見があったとか、そういうことは無かった。ただ、単調なのに何故だかじわっと心に残る不思議な作品だということを再認識できた。それから、やはり画に魅力があるなと感じた。原作小説の世界を膨らませる効果絶大の挿絵がそのままアニメになっているので。
昨年書いたレビューでは、登場人物について一切触れなかった。
男性も、女性も、ヒロインの里伽子を好きと答える人は少ないと思う。非常にめんどくさい人だ。しかし、めんどくさいのに人を惹きつける人というのは実際いるもので、特に子供から大人になる不安定な時期、自分の学生時代を振り返ってみると、似たような人がいたような気がするなあ、と思い出す。拓や松野もしかり。この作品の魅力は、そういう「なんとなくわかる、この感じ」という印象を観客に抱かせるところにあるように思う。
そういう意味で、老若男女問わず観ることができる普遍性のある映画、つまり名作なのだろうと感じた。
※以下、2024/9/2投稿レビュー(一部カットして再掲)
他の作品のレビューで何度も書いているが、原作(小説や漫画)がある映画は、極力原作を読まないで観ることにしている。どうしても比較してしまうし、原作を上回る感動を得ることができない場合が多いからだ。
残念ながらこの作品は、原作小説を読んでしまっている。原作小説の完成度は非常に高い。
原作は、氷室冴子の小説とアニメーター近藤勝也の挿絵で1つの作品だと思っていたのだが、このアニメはその近藤勝也が作画監督。画の方は大丈夫だと思うけど、脚本、ストーリーは大丈夫なのか?という不安があった。70分という中途半端な尺も気になった。
ストーリーは、原作にかなり忠実に作られていた。尺の関係でカットされていたり改変されている場面はかなりあるけれど、原作の世界観がとても上手く表現されていた。
描かれる高知の街はとてもリアル(入念にロケハンした模様)。杜崎拓や武藤里伽子も動いて話すとこうなるのか、と。違和感なくすっと入ってきた。
たしか、制作陣が言っていたと思うが「この小説は出来上がっている」「何も大きなことが起こらない。難しい」と。確かに原作は出来上がりすぎくらい出来上がっている。だから、シンプルだけど、とても奥深く難しい原作にチャレンジした制作陣を素直に凄いと思った。
個人的には、本作の原作小説と続編小説の2冊を通して読まないと、このお話を読んだ、ということにはならないと思っている。2冊読まないと、杜崎拓と武藤里伽子というキャラクターの本質を理解することはできないと思っている。
ただ、本作は、高校生から大学生へ、若者達が日常の中で色々なことを考え、少しずつ大人になっていくその瞬間を切り取った”どこかの誰かに当てはまりそうで当てはまらない”、しかし、なんとも懐かしく、むず痒い感覚を思い起こさせてくれる貴重な映像作品として、もっと評価されてもいいのではないかと思う。もう30年前の作品だが、普遍性があると思う。
映画を観て良いと思った人は、是非、原作小説も読んでみて欲しい。単純な甘い青春小説、恋愛小説ではない。もっと色々な感情が沸き起こってくる作品なので。
どうやら、2回目の鑑賞の様だ。
何が言いたいのか?
やたらと高知弁だけが目立ち過ぎる。
高知じゃなくてても良いアニメだと思うが。
学歴偏向を助長して、地方文化を軽視する現在の大和民族の駄目な部分のDNAを満載した作品である。
時代がよくわかる
ジブリの作品でこんな流行りのファッションを意識した青春アニメがあったとは驚きました。
原作は小学高学年ならサラッと読める小説家の氷室冴子さん。小学か中学の時に大人になった気分で読むのにハマった事が懐かしい。
高知の高校に東京から引っ越してきた女の子と2人の男の子の青春と恋のお話。
ハワイに修学旅行に行ったり、高校生だけで飛行機に乗ったりと当時だったら憧れたようなシチュエーションw。
無茶苦茶転校してきた女子がとんでもなくわがままで嫌な女です。
当時は男女共働きが普通になってきて、バリバリ働く女は気が強いというイメージはありますが、ここまでひどいわがままは現代では普通にNGなのでは。
それを世界が狭かったと爽やかに片付けるということにも時代を感じます。
ヒロインが苦手。
ジブリの作品ということで、用事があって観ました。
氷室冴子は好きな作家だが、アニメージュ連載当時からどうもこの作品にピンときていなかった。すみません。
氷室冴子作品には女のすごい部分や可愛いところ、嫌なところなどが緻密に=エグい位に描かれているので、そこを理解できないとこうなってしまうのかなぁ…と遠い目になってしまった。ただこの原作は確かにいつもよりそこが薄いかも…
ヒロインがただメンタル病んでる女子にしか見えない。
主人公も最初から下心バリバリにしか見えず、これも何だかなぁ…であった。
DVDに監督や関係者の座談会があったので合わせて見たが、「原作に忠実に」と仰っていて、これも的はずれな気がする。
演出する上で「忠実に」など作れないはずだ。忠実な脚本が上がってきた場合は演出でカバーするはずだから。演出は何やってたのか?って話だ。
この作品を青春恋愛ドラマだとすると、女性から見てヒロインに好感持てないとお話にならない。
ましてや氷室作品は相当難しいはずだ。斉藤由貴主演の「恋する女たち」が原作とかなり手触りが違うのはそれ故だと思う。大森さんはエライ。
絵が素敵なので、内容がとても残念。
演出が大事、という良い例。
90年代、瑞々しい青春
全てがエモい
渋谷のリバイバル上映で初観賞。満員。
これぞエモ、って感じに全てがエモかった。
現代のエモ系が参考にしてるであろう要素が詰まってる。(しかも別に狙ってないからクドくない)
緻密で綺麗な画面、色彩。ジブリだけど誇張のない自然な動き。声優さんの自然な演技。
こちらもそこに居るような感覚になる。
話はけしてわかりやすい展開ではなく邦画的、ヒロインはバブル感強めの性格で、現代でも通用するタイプじゃない。けどこの不快感ある感じさえもエモなんだよね。
(こういう「わかりにくさ」や「わがままヒロイン」の流行に反発した結果、現在受け入れられるものが「わかりやすく」「応援したくなる良い子」が多い作品となるのも感慨深い)
超感動する!とか言えないけど。人にわざわざ観賞勧めないけど。ずっと心に残る、そんな作品です。
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後から調べたこと
→声が本業声優の方々でみんな自然で心地良かった。没入感が違う。
ヒロインだけやや浮いてて気になったので調べてみると舞台女優さんで初声優とのことで納得。
メイン男性2人は飛田展男さんと関俊彦さんという今でも第一線の声優さんでこちらも納得。2人の演技本当に素敵でした。
→監督はジブリではなく、めぞん一刻や気まぐれオレンジロードの監督だそうで。ヒロインのキャラ似てるよね。めんどくさいのに魅力的な女の子。
ジブリ作品のなかでは一番のお気に入り
美少女は何をしても許されるのですねって話
奔放でワガママでマイペース
嘘ついても詐欺まがいのことしても暴力振るってもそれすら魅力
・・・リカコが美少女だからでしょうね
並レベルのルックスの女じゃ到底成り立たないストーリー
完全にブスの僻みでしょうがモリサキがリカコに惹かれたのってルックス以外なんかあるの???庇護欲?????
90年代の描写は素晴らしく、当時の若者カルチャーの継承としての価値はあると思います
やばすぎ
高知をバカにし、高知弁を話す人も下に見て、借りたお金で勝手に飛行機のチケット買って、見栄のために拓を元彼に紹介し、勝手な都合で頬を叩き、あとから何も無かったかのように東京までくるリカコ、やばすぎる 青春💖のひとことでは済まされないと思う 拓はまじでリカコのどこを好きになったの?
里伽子がムカつく
あぁ、やっぱり僕は好きなんや…そう感じていた。
何度見ても最高、大好き。映画館で見られて再発見できた!絵のタッチに音楽含め90年代当時の空気に浸れるし、狭い世界が全てな10代の複雑な心情の機微や葛藤を繊細かつ丁寧によく捉えている。確かに海がきこえた…エバーグリーンな傑作。
主人公・拓は少女漫画などでよく見るような優しすぎるキャラクターとしてすごく面倒見がよく、そんな彼を台風の目・里伽子の強烈なキャラ立ちまくりで困らせるさまが、見ていて面白い。そして、無論そんな彼女にもバックグラウンドがある。男子(女子でもいい)が、恋愛感情とは違うのだけど、同性の友人が誰かに取られるのではないか?とか自分が一番わかっていると思う気持ちなんかもすごくリアル。
モノローグ&小窓や、同じ構図のカットが繰り返されたり、シーンの変わり目の2カット前に次のシーンのカットをインサートしたりと、印象に残るテンポや語り口。素晴らしいカット(同窓会前の海辺カットと5人で城見上げるカットやばすぎ!!)とストーリーテリングで、永遠にぼくらの瞼の裏に焼き付かれ、心に残るほど普遍的。あぁ、なんて愛しいんだろうか。特別にしたい作品。
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