「ヒロインが苦手。」海がきこえる 胃袋さんの映画レビュー(感想・評価)
ヒロインが苦手。
ジブリの作品ということで、用事があって観ました。
氷室冴子は好きな作家だが、アニメージュ連載当時からどうもこの作品にピンときていなかった。すみません。
氷室冴子作品には女のすごい部分や可愛いところ、嫌なところなどが緻密に=エグい位に描かれているので、そこを理解できないとこうなってしまうのかなぁ…と遠い目になってしまった。ただこの原作は確かにいつもよりそこが薄いかも…
ヒロインがただメンタル病んでる女子にしか見えない。
主人公も最初から下心バリバリにしか見えず、これも何だかなぁ…であった。
DVDに監督や関係者の座談会があったので合わせて見たが、「原作に忠実に」と仰っていて、これも的はずれな気がする。
演出する上で「忠実に」など作れないはずだ。忠実な脚本が上がってきた場合は演出でカバーするはずだから。演出は何やってたのか?って話だ。
この作品を青春恋愛ドラマだとすると、女性から見てヒロインに好感持てないとお話にならない。
ましてや氷室作品は相当難しいはずだ。斉藤由貴主演の「恋する女たち」が原作とかなり手触りが違うのはそれ故だと思う。大森さんはエライ。
絵が素敵なので、内容がとても残念。
演出が大事、という良い例。
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