「ファンじゃなくても心に刺さる」青の炎 c.さんの映画レビュー(感想・評価)
ファンじゃなくても心に刺さる
私が8歳だったころに公開された映画。二宮くんは今よりも声が少しだけ高くて、でも演技の仕方や笑い方、ふとしたところは良い意味で今のままでした。
妹さんに普段は素っ気なくしつつ、重要な場面では、しっかりお兄ちゃんを演じるシーンは思わず自然と涙がこぼれました。兄妹ってあんなに仲が良いものなのかな?血の繋がりがないから逆にそうなるのかな?と考えさせられました。
自分を後回しにし、妹や母をいたわるシーンや死んだ父に代わり一家で一人の男として、家族を守ろうとするしゅういちの強い思いがスクリーン越しに伝わってきました。
殺すしかなかったのかもしれない、でも殺人はいけない、でもどうしたら良かったんだろう、結局は親に従うことしか出来ず、未成年ってどうにもできない、家族を守りたいという思いとは裏腹に空回りしてしまうやるせなさ。
しゅういちは、トラックに跳ねられてしまったのだろうか、と救いがなく鑑賞後切なさでいっぱいになりました。母や妹に迷惑をかけたくない、とのりこに話すが死を選ばれることが周囲はいちばん悲しいのではないでしょうか。
また、怒りを赤ではなく青で表し、海や部屋、水族館など様々な場面で綺麗な青が観られます。
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