劇場公開日 2002年7月20日

「老若男女問わず全世代の人が感動する映画」森の学校 cinema-filmさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0老若男女問わず全世代の人が感動する映画

2021年1月19日
スマートフォンから投稿

見終わった後にじっくり余韻を味わっていたいと思う、心温まる素晴らしい映画でした。
文部省やPTAなどの多くの教育部門から推薦や認定を受けた作品である事におおいに頷けました。とは言え「教育云々…」と言った堅苦しい内容を前面に押し付けた作品などでは決してなくて、戦前の田舎風景とそこに暮らす人々の何気ない日常を描いた作品なのですが、その中に人として忘れてはいけない大切なものがあり、それが何か?ということを今の私たちにそっと気づかせてくれる、そんな印象を持った映画でした。そしてこの頃から演技が秀逸で圧倒的な存在感を放っていた三浦春馬さんにも驚かされました。

実は私がこの「森の学校」を見たいと思ったのは、三浦春馬さんが出演し、しかも主役だったから!と言うのももちろんそうなのですが、父親役として篠田三郎さんがキャスティングされていた事も大きな決め手となりました。
「森の学校」より更に年月を遡った1994年に桜の植樹に命を捧げた男性の実話を基に作られた「さくら」と言う映画が公開されていたのですが、(実話と言う点は森の学校と同じ)その主人公を篠田さんが演じておられ、もう27年近くも前の事なので細かいストーリーまでは失念してしまったものの、良い映画だったと言う記憶はしっかり残っている事から篠田さんが父親役を引き受けられたのなら「森の学校」もきっと良い映画に違いないと思った次第です。
そして昨日までに合計で4回、映画館まで足を運び、見て参りましたが予想通りと言うか予想以上に素晴らしい映画だったのでコロナ禍の中ですが一人でも多くの方にこの映画を是非見て頂きたいと強く思いました。
出来ればもっとたくさんの映画館でロングラン上映して頂きたいくらい、上質の映画だと思っているのですがそれは難しいんでしょうね。

ところで前述の「さくら」の映画には篠田三郎さんご本人が来られていて舞台挨拶もされていたのですが、上背もあり容姿や立ち姿も本当に美しい方でした。この時の篠田さんのご年齢は45歳。ちなみに「森の学校」の時のご年齢は53歳で母親役の神崎愛さんは49歳。若く、綺麗な夫婦役でのお姿はまさに眼福でした!
いつまでも素敵な篠田三郎さんですが、三浦春馬さんも生きていたら間違いなく素敵な歳の重ねかたをされていったであろうに…と思うとあまりにも早過ぎる彼の死が残念でなりません。

長々と駄文を書き連ねてしまいましたが、心の琴線に触れる☆☆☆☆☆星5つの映画であった事には間違いありません。

cinema-film