「【チェルノブイリ原発事故で被災したブジシチェ村の住人たちに敬われる聖なる泉は、放射能をも撥ねかえす。大地の力強さと「本当の豊かさとは何か」を記録するドキュメンタリー映画。】」アレクセイと泉 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【チェルノブイリ原発事故で被災したブジシチェ村の住人たちに敬われる聖なる泉は、放射能をも撥ねかえす。大地の力強さと「本当の豊かさとは何か」を記録するドキュメンタリー映画。】
■かつては600人が暮らしていたというブジシチェ村の住人は、原発事故後には55人の老人と1人の若者・アレクセイだけになった。
村の学校跡や畑、森、採集されるキノコからも放射性物質が検出されるが、村人の生活に欠かせない“泉”からは検出されなかった。
◆感想
・今作ではチェルノブイリ原発の事故シーンは一切映されない。
・只、被爆したブジシチェ村の住人達が、聖なる泉を敬い、放射能を気にリチーシキというキノコを採る姿や、祭りの姿が淡々と描かれる。
<驚くのは、ラストテロップで流れた数字である。
ブジシチェ村の各所では確実にガイガーカウンターで測った数値が出されるが、聖なる泉の数値は0である。
泉の底から滾々と湧き出す水のシーンが度々映されるが、大地の持つ奇跡の力なのであろう、と思ったドキュメンタリー作品である。
故、坂本龍一氏の静謐な音楽も、彩を与えている作品でもある。>
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