映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲のレビュー・感想・評価
全81件中、21~40件目を表示
「とにかく観てくれ」としか言えない。アニメ映画最高傑作。
映画ファンが「アニメ映画の最高傑作」と太鼓判を押す作品。
熱心な映画ファンとして知られ、ラジオで辛口な映画評論のコーナーを10年近く続けているライムスターの宇多丸さんも「『カリオストロの城』くらいの傑作と言っても過言じゃないくらい」「観たことないならあらゆる映画を後回しにしてでも観るべき」と大絶賛するほど。
私は本作を初めて観たのは小学生の頃で、テレビで劇場版が放映された際にビデオ録画して観て、あまりの面白さに感動して、台詞を丸暗記したくらいに繰り返し鑑賞しました。
初めて鑑賞した際は年齢が近いこともあって主人公の幼稚園児であるしんのすけに感情移入して観ていましたが、大人になった今改めて鑑賞すると、やっぱり父親のヒロシの目線で観てしまいますね。悪の秘密結社であるはずの「イエスタデイワンスモア」の思想に共感してしまう部分もあり、大人になった今改めて鑑賞する意味がある作品でした。そして、内容は丸暗記していたのに、ラストシーンでは普通に涙が出てきました。本当に名作です。
・・・・・・・・・
春日部市に、昔ながらのものを展示販売したり昔のテレビアニメを再現したりして遊べる「20世紀博」というテーマパークができ、埼玉中の大人たちが20世紀博に夢中になっていた。しんのすけ(矢島晶子)やその友達の親も例にもれず20世紀博に入り浸るようになっていたが、幼さ故に「懐かしい」という感情が理解できないしんのすけたちは「懐かしい」に異様な執着を見せる大人たちに違和感を抱いていた。ある日、「20世紀博からの大事なお知らせ」がテレビで流れ、それを見た大人たちは様子がすっかり変わってしまい、翌朝子供たちを残して姿を消したのだった…。
・・・・・・・・・
映画評論家としても活躍するライムスターのラッパー宇多丸さんや、アニメや映画の評論をする岡田斗司夫さん、アメリカ在住の映画評論家でもある町山智浩さんも本作を大絶賛しています。子供向けのアニメ映画ではありますが、大人にこそ刺さるシーンも多くありますので大人にこそ観てほしい映画ですね。
褒めるところを挙げればキリがないほどの名作映画です。実はかなり密度の濃いストーリーをたった90分の映画に凝縮し、尚且つクレヨンしんちゃんのメインターゲットである子供の鑑賞も想定したおバカギャグも盛り込みつつ、子供と一緒に観ている大人にも刺さるような感動を見せてくれる。
世の中のあらゆる映画の中でも間違いなくトップクラスの映画です。ストーリーも脚本も演出も音楽も声優さんの演技も、どれも素晴らしくて一分の隙もない。
時代背景も良かったと思います。公開時期が2001年なので、ミレニアムイヤーを過ぎ、平成に入ってから生まれた子供も小学生になり始めた時代です。その時代に、平成生まれの子供が昭和生まれの親と本作を観に行く。映画の内容が実際に観に行った観客たちのバックボーンと絡み合い、半ば強制的に登場人物たちに感情移入させられる。ここまで考えて作られた映画なのではないかと思うほどに、本作は綿密な計算の元に作られた映画です。
とにかく、観たことない人はいますぐにでも観てほしい。
観て後悔はしない。本当にオススメです。
実は大人向けかも
解説を見て借りて見ました。正直前半は確かに怖いですね。放送が終わってからのみさえがかなり冷たい(しんちゃんにネギ放り投げる)怖い。(ならはしみきさんの声が怖い)段々追い詰められていく感じかな。あと毎回言えるが野原家かなり動きがアクロバットかな。ヒロシの回想シーンは泣けます。そこには優しいみさえもいます。それと敵が今までとは違います。ヒントを出してきたり野原家をしっかりと認めているなと感じました。
大人が働かなくって子供に戻る
Youtuberがもてはやされてる時代に、この映画は響く。
ヒロシが「会社に行くって法律で決まってんのか?〇〇〇〇が国会で言いでもしたのかよっ!!」的な感じでしんちゃんに怒ったとき、しんちゃんが「お父さん、、、」って悲しそうな表情をするのがなんとも言えなかった。
【”ノスタルジーに浸り過ぎていては、未来は無いよ!”コンセプトが面白きアニメーション映画。懐かしきフォークソングの数々も沁みます・・。】
■感想
・21世紀の日本を憂う、ケンとチャコが率いる”イエスタデイ、ワンスモア”が行った”20世紀の匂いをオトナ達に振りまき・・”と言うコンセプトが秀逸である。
・どこか、冷めたケンとチャコの姿も”未来に絶望しているから”虚無感が漂っている。
・冒頭から登場する、昭和の香りのするキャラクター達。ゴモラに似た怪獣・・。ひろしSUN(軽く脱力・・)。
・”内の世界”と、”外の世界”という概念。
・ひろしを元に戻す足の臭さ・・。軽く脱力しそうになるが、キチンと仕事して、生活しているから発する匂いなのである。
・しんちゃんが叫ぶ”オラ、大人になりたいから・・”と言う言葉。
・ひろしがケンとチャコに言う、”家族のある生活をアンタタチにも分けてあげたいぜ!”と言う言葉。
<中盤までは、コンセプトの面白さを楽しみ、後半は随所で沁みてしまった作品。
「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズが大ヒットしたのは、”イエスタデイ、ワンスモア”の心が、オトナ達に色濃く残っているからであろうと思った作品でもある。>
■補足
・ケンは”トヨタ2000GT”を愛車にしている。心根は、良い男なのだろう・・。
・エンドロールで、京都アニメーションの方々が多数、今作に関わっていた事が分かった。
若きアニメーターの未来を奪った卑劣な男に、未来が無いのは当然である。
あの頃はよかったなぁ〜
「あの頃はよかったなぁ〜」誰しも一度は思ったことがあるでしょう。。社会人として、夫として、父親として、年を取れば取るほど、「しなければいけない」が多くなっていき、「したい」ができなくなっていく。ふと、メディアを見れば、やりたいことやって収入を得て、充実した人生を送っているように見える人たちで溢れている。こんなに「しなければいけない」ばかりなのは僕だけか?したいことが自由にできた「あの頃はよかったなぁ〜」と思うのはある種よくあることですよね。。
ただ、「したいこと」に囲まれてたあの頃と「しなければいけないこと」に囲まれてる今と、どちらか選べと言われれば、ひろしとみさえもそうだったように、迷うことなく「今」を選ぶでしょう。間違いなく。しんのすけの言った「ケンカしたって、アタマに来たりしても、一緒がいい!」がまさに言い得ていて、家族という繋がりは、好き嫌いなんて次元ではない大事なものなんだ。家族と共に成長し、老いていく未来こそがなにより幸せなこと、そういう当たり前のことを改めて思い起こさせてくれる作品でした。
ひろしの「家族がいる幸せを、あんたたちにも分けてあげたいくらいだぜ!」は、ホントにいい言葉でした。しんのすけの「ずるいぞ!」もミスリードさせてますが、見通せない未来にすすむことから逃げようとするケンとチャコへの牽制で、印象的でした。
あと、しんのすけのひまわりへの兄弟愛に何度も心打たれた。どんな苦しい状況でも、ひまわりを置いていくということは、その選択肢すらないといった感じで、ホントにいい兄貴でした♪
ただ、全体的なストーリーはゆるゆるですね。バスでの逃走劇や、電波塔での懐かしい匂いボタンへの競争は、ちょっと長く、間延び感がありました。ケンの部下たちも明らかに捕まえる気ないだろ?というゆる追跡(笑) 懐かしい匂いレベルが下がる展開もなんだか弱い。子供向け映画だしと割り切ってしまえばそれまでだけど。。
生きるのが楽しくなる傑作
クレヨンしんちゃん映画の中でも屈指の名作として有名なモーレツ大人帝国。去年公開されたラクガキングダムもかなり面白かったので、期待して鑑賞。
流石過ぎます。
懐かしさ、面白さ、そして家族愛。
今を生きる全ての人に見せたいほどいい映画。
20世紀万博という、大人たちにとっては天国のような懐かしさの塊である大きな建物が春日部に突如建設された。大人たちは皆その懐かしさと匂いに虜になってしまい、子供たちを捨ててまでそこを愛してしまっていた。
いつものように、やっちゃダメ!って時にやっちゃうしんちゃん。バスの上から放つのは面白すぎます笑笑
かすかべ防衛隊のほか4人も大活躍。BARでのしんちゃんとネネちゃんとボーちゃんの会話はたまりませんな笑
一切の無駄がなく最後まで突っ走る。
短い尺の中でもテーマがしっかりとしているし、非常に面白い。ぎっしりと濃く、今までのしんちゃんの王道を辿っているのだけど何故か悲しくどことなく薄暗い。
そのせいか余計クライマックスで感動するし、深く重い現代に必要な題材をより重くしている。
その重さがやっぱホラーチック。確か原作のひとが元々そういう作風を多く書いてたんだっけ?闇を感じて少し怖い
ってかもう懐かし過ぎます。
完全にオトナ帝国。絶対的にこの映画は子供向きではありません。30~40代の大人の方は絶対に見て欲しいですね。出来れば2人以上で見てほしいです。こりゃ、盛り上がりますよ笑
けど、ラクガキングダム程ではなかったのが正直なところ。OPの曲が超耳障りだったり、薄暗さがちょっとキツかったり、エンディングもまたいまひとつ。
でも、余韻が凄い。
普通じゃないクレヨンしんちゃん。
何だかこれから生き方が変わりそう。そんな映画
面白さと感動がうまく同居
評価が高い作品で過去にDVDを購入してみました。
今回久しぶりに試聴。数度観ましたが久しぶりでまた新鮮でした。前半は笑えるシーンがよく出来ており、後半はけっこう泣けるシーンもありでちょうど良いバランスです。
あ、ここのシーンをこうしたら〜というちょっと惜しいところもママありましたが、全体的に非常によく纏まっています。敵側の背景をもう少し深掘りしても良かったし、子供たちだけの物語ももう少し後半にもあっても良かったのではとは思いました。
しかし良い映画だなとはつくづく思います。
初めて観た時はまさか泣ける映画なんて思っていなかった分余計にです。
また楽曲も素晴らしく、大人向けなしんちゃんでした。
アニメ映画の可能性を本気で追求して見せた、原恵一監督の恐るべき才能と実力に感服しました
すみません、クレヨンしんちゃんの映画でしょって、完全に舐めていました
物凄い傑作です
完全に大の大人が感動して泣かされます
それでいて子供も楽しめるアニメです
完全無欠とはこのこと
ヒロシの長い回想と、特にクライマックスの東京タワーの赤い階段を未来に向けて駆け上がるしんちゃんのシーンは日本のアニメ映画史上屈指の名シーンだと思います
疲労困憊とともにしんちゃんの作画が劇画風に演出されるところには心底やられました
鳩が飛ぶシーン
その舞い上がった鳩は直ぐ足下の軒先の巣に戻ります
その巣にはつがいの鳩と雛鳥が仲良くいるのです
音楽と音響の力
懐メロを単に挿入しているだけでなく、イコライザの掛け方などの工夫によって聞こえ方にまで拘りをみせています
テレビのアナウンサーの口調、原稿、音響も然りです
全く丁寧な演出が積み重ねられています
ケンとチャコのキャラ造形が素晴らしい
イエスタデイワンスモアのその名前自体1973年のカーペンターズの名曲です
本部でケンとチャコの二人が座る赤い唇のソファーのサイケデリックなこと!
サルバドール・ダリの有名なリップソファーです
アニメ映画の可能性を本気で追求して見せた、原恵一監督の恐るべき才能と実力に感服しました
私達はいま、「俺達が昔憧れていた、夢の21世紀」に生きているのです
本作公開から20年近く経ちこの言葉が一層の破壊力を持っているのです
歳を取って観たら最高だった…。
作画もきれい、世界観も素晴らしい、ストーリーも良い。こんな良い映画だったとは…!!
前回観た時はしんのすけ視点だったのに、アラサーになって改めて観たら完全にひろしやみさえ視点で観ている自分に気づく。
ひろしが大人の自分の足の匂いをかぎながら子どもの頃を思い出して涙するところにもう泣く。
「つまらない人生だ」、そうじゃない。
そうじゃないんだって今ならすごくうなずける。
あとひろしが懐かさの匂いのからくりを知っていてもなお、夕日町で「ここにいると懐かしさで頭がおかしくなりそうだ」と涙しながら言うシーンも泣けた。
わかっていても、家族との未来が大事でも逃れられない「ノスタルジー」という呪縛。何というかスタッフが本気で作ってるのを感じたシーンだった。
それから、みさえが高い鉄骨の上で、めちゃくちゃ怖くても、自分が落ちて死にそうでもひまわりを絶対に離さないところに泣けた。
みさえもひろしもちゃんと大人であり、言葉だけじゃなくちゃんと親であることがきちんと行動として描かれている。
前に観た時はみさえの必死さにコミカルさを感じて観ていた気がするけど、今観るとここでも泣けてしまうもんな…。
あとケンとチャコ。一応本作ではしんのすけや野原家の敵として据えられてはいるものの、なんて切なくて魅力的な2人だろうか。終盤この2人の穏やかで静かで物哀しそうな立ち姿を見るだけでなんだか泣けてきた。
幼い時にこの作品を観たときはこの2人が全然理解できなかったんだけど、今観たらこの2人に共感している自分もいて驚く。
ノスタルジーの世界を望みながら、ちゃんと新しい未来を望む気持ちも持っていた、そんな矛盾とアンバランスさがかなり上手く描かれている。
本作は野原一家の物語でありながらケンとチャコ2人の物語にもなっているという構図すごいな…。
音楽とか舞台背景とかの昭和感、ノスタルジーも素晴らしいながらストーリーが素晴らしいことに改めて感動してしまった。
かすかべ防衛隊の冒険として観てももちろん楽しい(みんなのバーごっこのシーンとかマサオくんのドライバーシーンとかかなり笑った)のもすごい。
これはすごい名作だ…!!
大阪万博、次は行けるかな?
70年の大阪万博には行けなかったという苦い経験。しかしテレビっ子であったため、ウルトラマンや魔法使いサリーなんてすぐに溶け込んでしまう。夕日銀座なる町並が『ALWAYS三丁目の夕日』の大ヒットに繋がったんではないかと思えるほどだし、今年のレトロブームはこのアニメ映画の影響だったのかもしれない。
「明日の朝迎えにいきます」という台詞だけ残した20世紀博のテレビ番組。次の朝、大人たちは皆回顧主義に陥り、こども時代の行動をする。そして集められた20世紀博では匂いによって大人たちを支配する。夕日という懐かしさを喚起するアイテムを使って・・・
子どもだけは昔を知らない。未来を諦めたかのような現実逃避の大人たちと違い、未来が心配でならない子供たち。サトウココノカ堂のビルに立て篭もっていたしんのすけたちだったが、バスを乗っ取り逃げる・・・ここでもカーアクションは懐かしのアクションもの映画のようだ。
イエスタデイワンスモアのリーダーはケンとチャコ。父ちゃんの足の臭さによって野原一家は正気に戻り、彼らの計画を打ち砕こうとするのだった。
夢と希望が溢れていたとされる高度成長経済時代。現代のように夢がなくなったのは誰のせいなんだ。しかし、現代の邦画が象徴する回顧ブームが当然来るものだと予言していたかのような内容には恐れ入る。
たしかに面白い
現在、毎年のように劇場版が制作されるアニメといえば、コナン、ドラえもん、そしてクレヨンしんちゃんだ。
クレヨンしんちゃんは周りの評判は結構高いのに観ることがなかった。ギャグ系のアニメに冒険の話つけて劇場版にする?という違和感があったから。そしてクレしん劇場版に今回初挑戦。
実際に観てみると、たしかに荒唐無稽な話ではある。ただ、基本的には子ども向けだろうが、大人が楽しめる作りになっていた。意外と深いテーマになってるし。カーチェイスのシーンなんかはルパンへのオマージュが感じられたりして。
その上できちんとクレヨンしんちゃんとしてのギャグを織り交ぜてくる。たしかにこんな映画なら人気が出るよな。
でも大絶賛にはいたらなかった。これは個人的な好みの範疇。
クレヨンしんちゃんとあなどるなかれ
かなり真面目な内容にも関わらず、
いつものしんちゃん節もちゃんと入りつつ、
とても不思議な作品。
自分の人生はつまらないものなんかじゃない!と、
自信を持って言うヒロシがステキだった。
当時5歳…
昔見たことがあって、なぜか強烈なインパクトが残っていて、「そーいえばどんな内容だっけ?」と思い、再視聴。
15年ぶり以上ですが泣いちゃいました。
親父も当時泣いちゃったみたいです。
少しはそれ(親父の心境)が分かるようになりました。
しかし、、、5歳の子どもに吉田拓郎さんの曲、分かるわけないよね…?(苦笑) つまり、大人向けだったんだね。
他のレビューにも書いてありますが、
「邦画史上最高傑作」って、本当にそうかもしれません。
素晴らしい作品でした。
ではまた、15年後👍
最高傑作
全てが洒落てる。
イエスタディ・ワンスモアというネーミングセンスやそのリーダーのケンとチャコの魅力的なキャラクター性は素敵。
子供たちが暴走するところは爆笑だった。
親にも子供の時代があった、ということの伝え方がすごい。
「匂い」だけでわかってしまう。不思議。
クライマックスのしんのすけとチャコのやりとりは名言。
突拍子もない目的を持っているわけでもなく、超時限的なバトルをする悪の組織でもないところがみていて面白いと感じた。
何回もみたいと思える作品。
完全にオトナ向けに作られた、『クレヨンしんちゃん』映画の異色作!
国民的ギャグアニメ『クレヨンしんちゃん』の劇場版第9作。
オトナだけの帝国を築くことを企む組織「イエスタディ・ワンスモア」の野望を打ち砕くため、しんのすけたちが立ち向かう。
監督/脚本は原恵一。
『クレヨンしんちゃん』シリーズ最高傑作とも名高い本作を初鑑賞。
2001年公開。ひろしの様に子供時代に万博に参加した人は当時35〜40歳くらいな訳ですから、この映画は完全に子供に連れられて映画を観に来ている親をターゲットにしています。
『クレヨンしんちゃん』らしいギャグはありますが、全体としてはどこか寂しさを感じる暗さを携えた映画。
だからこそラストシーンのしんのすけのど根性に涙します。
ひろしの回想シーンはまるで催涙ガスの様に涙腺をぶっ壊します。
足が臭いという定番のギャグを物語の鍵として見事に利用しており、映画としてのうまさに舌を巻きました。
しかし、完全にオトナ向けな構成になっているなか、中盤だけは『クレしん』お馴染みのドタバタギャグが展開されており、それが映画全体の流れを悪くしてしまっているようにも思う。
『クレヨンしんちゃん』映画で『クレヨンしんちゃん』的ギャグを封印するというのも本末転倒のような気がするが、あえて今回はお馴染みのドタバタアクションは封印し、悪役サイドのケン&チャコの深掘りをして欲しかったですね。
20世紀vs21世紀、つまりオトナvs子供という構図が映画における重要なポイントである以上、かすかべ防衛隊はもっと活躍しても良かったのでは?
野原一家が世界の危機に立ち向かうというのはお馴染みの構図ですが、21世紀を築いてゆく子供達がケン&チャコと立ち向かい、オトナ達の目を覚まさせるという方が、映画としては筋が通っている様な気がしなくもないです。
使用されている楽曲はノスタルジアを感じさせる素晴らしいものばかりでしたが、エンディングテーマが小林幸子というのはちょっとやり過ぎな気もします。
ノスタルジーに後ろ髪を引かれながらも、それを乗り越えて先に進むというテーマなので、エンディングは『クレしん』らしい明るく楽しい楽曲にした方が良かったのでは?
21世紀初の『クレヨンしんちゃん』映画ということで、これまでとは違う層をターゲットにしたのだろうし、その意欲は十分に伝わるのだが、国民的アニメであるが故に、一定の枠組みに収まらなくてはならないという制約が、映画としての完成度にキズをつけてしまっているかも。
色々と言いましたが、気軽に観れるし、笑えるし、めちゃくちゃ泣けるシーンもあるし、観た後のノスタルジーで寂しくなるし、とにかく良い映画であることは間違いないです!
「最近走ってないな」 懐かしいって麻薬。
子どもの頃から見続けている映画。
今となっちゃ好きな物がどんどん懐かしいものに
なっている。
自分もイエスタデイワンスモアの一員に
なってしまった。
懐かしいって麻薬なんだよ、過去には取り憑かれるものだよって教えてくれた映画。
テーマ性が強い
子供の頃、大人たちが過ごしたあの頃、昭和回帰がテーマになっています。最後のしんちゃんがしがみつく場面はちょっと泣ける。かすかべ防衛隊の扱いが途中から放置だったことが若干マイナス。久しぶりにクレしん見ました。ヘンダーブタのヒヅメ以来。
全81件中、21~40件目を表示