「これ、本当に子供向け?」映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲 盲田里亭さんの映画レビュー(感想・評価)
これ、本当に子供向け?
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まず、子供向けの映画で想像できるような、屁とかうんことかちんこが目的では無い。
始め、万博のシーンから始まる。しかしみさえとしんのすけはそんなに盛り上がっておらず、なにか妙な話しぶりで万博の説明をする。
そしてその場面がスタジオで撮られているものであると明らかになる。20世紀博。懐かしいと感じさせるもので溢れている。
20代前半の私としては、その物には懐かしさを感じなかったが、懐かしいと感じる物が出来てしまったのだなと感じた。(紅さそり隊は高校生であるが幼児退行していた)
ひろしの過去の回想シーン、すごい。
始めは自転車の後ろにしがみついて、今では子供を乗せて自転車に乗る。確かによくある表現かもしれないが、よくある表現でここまでジィンと引き込むのは凄い。付随するが、あなたの親の若い頃の写真を見た事はあるだろうか?純粋な表情をしていて、少し自分に似ているがやはりどこか違う。親にもそれぞれの歴史、日々があって、(私は若いので野原ひろしは父親として見てしまう)苦労しているのだなと。
しんのすけが階段を登るシーンは、幼い頃、途切れ途切れに視聴した記憶があるが、それでも尚覚えているくらいに印象的。赤。赤。そして何度も立ち上がり上に登るしんのすけ。忘れられない。
受け入れられない未来が来たら逃げてしまおうとするのは、「ズルい」のだと私は解釈した。転けても立ち上がらなければならない。
素晴らしい作品だった。歳を重ねる度に視点が変わる。幼かった時にきちんと見とけばよかったと後悔するし、大人になったらまた見たい。
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