「タイトルなし」風花(2000) えみりさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
何て虚無的な映画なのか。そして映像は美しい。桜と雪。二人の状況は絶望的だけど、生きていけないわけではなく、むしろ、空虚の理由が彼らのシチュエーションのような。そういえば、老人や子どもたちの話も、根底には生きることの無根拠さがある。
ラストシーンへの展開は感動的。でも生きることは無根拠で、相米にとって生も死も紙一重なのだろう。だから生きられるし、死のうともする。根底にあるのは無根拠さ。それが人の胸を打つのか。いつもの場所に彼はいるから。
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