「真夏の根釧台地と釧路湿原で馬を駆けるアキラがシリーズ中最も伸びやかに描かれているところが見所である。前作の続きの設定も見事で。雄大な北海道を旅している気分にしてくれる傑作である。」大草原の渡り鳥 みすずあめさんの映画レビュー(感想・評価)
真夏の根釧台地と釧路湿原で馬を駆けるアキラがシリーズ中最も伸びやかに描かれているところが見所である。前作の続きの設定も見事で。雄大な北海道を旅している気分にしてくれる傑作である。
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この作品は、アイヌの人達を悪者が西部劇のインディアンに見立てた、原住民追い立てのシナリオや、アイヌ部落の焼き討ちなど、差別表現に満ちた作品であったためと、中曽根康弘というしょうもない総理大臣がアイヌの存在を無いものにしようとした発言以来、テレビでの放映もできない期間があったことは、悲しいことであった。浮沈空母発言でレーガンのご機嫌をとり、みずからの政治生命と引換に国有財産を多数放棄した愚行は、バブルつぶしの宮澤喜一、アメリカのポチ小泉純一郎、亡国の引き金を弾き掛けている安倍晋三と並ぶ、悪人たちが大手を振って跋扈する情けない日本になってしまった。もう一度あの頃のような、上り坂の日本にするためには、どうしたら良いのかを本気で考える時期がきているのだろう。そういう意味で55年前の映画を観ると、少しは元気になれる人がいるのかもしれないね。相変わらず白木まりさんのキャラが、冴え渡る名作であります。今回はアイヌの娘セトナ。シリーズの中での彼女の踊りと役柄は、アキラも、ルリ子も霞んでしまうくらいの強烈な演技表現でした。で、やっぱり脇役の立ち位置がはっきりしていてわかりやすいところが素晴らしい。これが日活という会社の取り柄でしたね。
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