劇場公開日 1987年12月18日

「五右衛門紫変化」ルパン三世 風魔一族の陰謀 pipiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0五右衛門紫変化

2023年10月1日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

どうも本日19時より本作がBSで放映されるらしい。
「は?なんで今頃?」
という驚きと共に一足お先にレビューを上げてしまおう。

個人的にはバビロンの黄金伝説と本作だけが劇場鑑賞したルパン三世作品だ。
タイトルは「五右衛門紫変化」だったはずだが映画館に行ったら「風魔一族の陰謀」に変わっていた。まぁ、こんなところも七変化な本作であるw

自分は「ルパン三世」という作品の大ファンだと自認しているが、現在だともはやオールドファンという事になってしまうのだろう。
初めてルパンを観たのはTVアニメpart2。世界観に魅了され、続けてpart1の再放送を視聴。その後は古本屋を探しまくっては原作コミックスを買い漁った。
定価で買える小遣いなど持ってなかったし、一般的な書店で見かけた事もなかった。「新ルパン」はまだ綺麗な状態が多かったが1967〜69年の本家本元はカバー欠損の方が多い。でも足を棒にして根性で揃えた。(ルパン小僧やパンドラも買ったw)
1982年に出た双葉社のムック本5冊は(旧part1・2の2巻、新は上中下の3巻)今でも美品状態で大切な宝物だ。
旧ルパン(TV.part1)新ルパン(TV.part2)の全ストーリーと詳細な設定資料集の構成になっている。
(「7番目の橋が落ちる時」のP38ショートリコイルについても言及されている♪)これを見てブローニング1910のモデルガン購入
成人後はPALL MALLを嗜みZENITHのクロノグラフを買ったw

だが、東京ムービーがSEGAに吸収・解散されたあとはTVスペシャルも「いつまでやるの、これ?」という気分になりロシアより愛を込めて以降はもう見ていない。
自分の大切な宝物が身体中チューブだらけにされたまま命を引き伸ばされてるような気がして許容し難いんだな。(まさか平成が終わるまで続くとは思わなかった)

さて、本作である。
ルパン三世という作品のOVA化、ひいてはTVスペシャル化に繋がる過渡期の試験的作品と言える。
この時代、ルパンファンは「カリ城派」と「アンチカリ城派(原作漫画&part1尊重派)」に2極化していたように思う。
コミカル路線を取り入れたpart2派はカリ城の許容率も高いが、純ハードボイルド裏社会系の原作&part1派の多くはカリ城に違和感を示した。
かく言う私もアンチカリ城派。
part2は好きだが、アルバトロスとさらば愛しき〜にはめちゃくちゃ違和感を覚えた。小学生だったから尚更で、大好きなルパンが大人達の事情で何か別物に変えられてしまうのではないか?と危惧したものだ。

そんな中、part3、バビロン、そしてこの風魔一族は「part1でも2でもカリ城でもないこれからのルパン」を創ろうとしての苦心惨憺の試行錯誤が見てとれる。

1番の話題は声優陣の一新だが、私は非常に納得&好感をもって受け入れられた。
1本、芯はあるがカル〜イ男の代表選手・諸星あたる。
元腕利き諜報員の魅力的美女・レミー島田(アラレちゃんだけどw)
昭和のガンコ親父筆頭・星一徹。
個性的なクール美形と言えば塩沢さん以外考えられないし、いぶし銀の役どころに定評のある銀河万丈氏も納得の配役だった。
保守的な、というか頭の固い、というか、創造性の乏しい、というか(おい、おい、そこら辺でやめとけや)なファンには山田ルパン以外認められない!との反感も多かったが、いつかは世代交代も必須なのだからこの新布陣は非常に適任だと自分は満足したものだ。

ところが映画公開後、実は5人の重鎮声優各位に声優変更の相談も連絡も一切なされていなかった事が判明!
(詳細知りたい人はWikipediaをどーぞ)
悪いのは声優ギャラ削減を図った新任プロデューサーであり、この人物がスジを通す事なく監修の大塚康生氏や、社内の脚本・作画等への実質的スタッフにまで声優変更を内緒にし続けた為、多方面で信頼関係の崩壊が発生した。
きちんと義理を通そうとしていたはずのモンキー・パンチ氏や新布陣の声優さん達と山田さん達との関係にもヒビが入ってしまうことに。
結局、次作にあたるTVスペシャルのバイバイリバティではオリジナル声優陣に戻した為、本作は「封印すべき黒歴史」扱いされて、劇場作品のラインナップすら外される。

ストーリーは当時は酷評されたけど私は面白かった。何より一つ一つのアクションシーンの出来が良い!
あの頃、S.ジャクソンとI.リビングストンのアドベンチャーゲームブック(ゲームブックの元祖と言っても過言ではない)にハマっていた私は、85年から刊行されていたルパン三世のゲームブックをずーっと買い続けていたのだが(今も全巻持ってます)このゲームブックストーリーになんとなくテイストが似ている印象があったのだ。
また、カリ城よりpart1に寄せつつ、かつ80年代に合わせた作風も悪くないと感じた。
だから比較的すんなり本作を受け入れられたかと思う。
まぁTVスペシャルで育った現在のファン諸兄ならば特になんの抵抗も感じずフラットに受け入れられるんじゃないだろうか。

大塚氏監修という事で、オマージュというより「遊び心」として、チンクや2CV、パトカーはブル410型も登場。
緑ジャケットや少々カリ城を彷彿とさせるキャラクターのやり取りも散見される。
(私はルパンの車っつったらベンツSSKかアルファロメオ ・グランスポルト・クアトロルオーテなんですけどねー。ルパン=チンクっていう人とはお友達になれないかもw)

さてさて、本日20時過ぎにはレビューが増えるのかな?
それとも一切変わらずかな?
楽しみに待ってみようと思う(笑)

pipi