新・喜びも悲しみも幾歳月のレビュー・感想・評価
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尻屋崎灯台
昭和48年春、丹後半島の経ケ岬灯台から伊豆の石廊崎灯台へ一家で引っ越す藤田芳明。引越し準備の最中に芳明の父邦夫が山梨からやってきて、伊豆まで同行する。道中、一人旅の北見由起子も同乗。その後、由紀子は芳明の部下だった長尾と知り合い。一家の長女雅子は、海上保安庁の大門と。邦夫は離婚し、旧姓に。長男英輔の進路は。一家の13年を描く。
戦前から戦後を描いた前作ほど劇的でありませんでしたが、一家ともども灯台守の大変さは感動的。劇中、前作を自画自賛してるのが笑えます。確かにお墓は、どうするのか悩みますね。
中年期の名優加藤剛と大原麗子と、中井喜一青年が共演しているのがちょっと不思議。大原麗子のおばちゃんパーマが似合わない。植木等が、良いです。
よく知ってる尻屋崎灯台が登場。劇中では、つらそうな冬の少しだけしか描かれてません。しかし宣伝ポスター写真の白い道の先が、夏の尻屋崎。良い景色ですよ。
麗子の愚痴
家族ドラマ
各地で家族写真を撮るのが大好きな元小学校教員のおじいちゃん。天橋立で息子杉本(加藤剛)と記念撮影した勢いで家へも帰らず宿で泊まる。翌日、自殺目的で一人旅をしていた女子大生由紀子(紺野美沙子)と知り合い、そのまま新任地へと車旅行をすることに・・・旧作『喜びも悲しみも幾歳月』はいい映画だったなぁ~と歌い出すところが微笑ましい。
時は流れ、由紀子と再会した父息子。灯台守と結婚したいと願う由紀子に同僚だった長尾(田中健)を紹介すると、一人で孤島の灯台へ会いにいき、結婚することになった。
公開当時観たときには植木等の演技に泣いてしまったものだが、さすがに旧作の良さを知ってしまうと景色の美しさに和むものの泣けるまでにはならなかった。日本三景を制覇することが生きがいだったおじいちゃん。最後には秋の宮島。親を思う息子と嫁の気持ちに涙を流したいが枯れてしまうほど歳をとった植木じいちゃん。気分は爽やかだ。
旧作では自然と戦い必死に生きる夫婦の物語だったのが、なぜこのような暖かい家族ドラマになったのだろうか。戦争に関することは、戦争未亡人とは結婚できないというじいちゃんのエピソードだけだが、これも時代の流れなのかもしれない。
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