喜びも悲しみも幾歳月のレビュー・感想・評価
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昭和7年
日本最初の洋式灯台である観音崎灯台。「死ぬまで一緒にいよう」と誓った新婚夫婦。ある日、藤井という女学校時代の同級生が訪ねてくるが、簡単に「狂ってる」という言葉を諌めるところ。辛い灯台守の夫婦の愛を教えてくれる。
北海道石狩に移った夫婦は長男・長女をもうける。最初の長女は産婆が間に合わず有沢がとりあげた。ここでは同僚鈴木の妻が病死するシーンが広大な北海道の自然に囲まれ、悲しさと幻想的な雰囲気が同居する。
昭和12年、日本の端っこ長崎の離れ小島の女島。初めての夫婦ゲンカ。戦争が始まろうとしているが、人とのふれあいがないところでは苦労も絶えない。
昭和16年、佐渡。真珠湾攻撃により第二次大戦に参戦した日本。兵役逃れで灯台守になったとバカにされた青年。兄さんが戦死して悲しみに打ちひしがれる。
昭和20年、御前崎。空襲に怯える家族。長崎で一緒だった野津が転勤で来るが、振られたとばかり思っていた正子と結婚したのだ。そして、米軍に狙われる灯台。日本中で何人もの灯台守が殉職する。このシーンが一番印象に残る。
昭和25年、志摩半島。11月1日が灯台記念日になった。光太郎も雪之も高校生。両親へのプレゼントがほのぼの。子供たちを大学へやる決心をする。
昭和29年、四国の男木島。光太郎が大怪我をして入院という連絡が入る。大学入試に失敗し、ヤケになって不良たちと付き合ってたため刺されたらしい。翌日、死亡。真面目一筋で船の安全を守ってきたのに、社会の病巣が家族を襲ったヒトコマ。
昭和30年、娘雪之に縁談が・・・
昭和32年、娘結婚。夫の海外勤務のためエジプトカイロ。警笛で見送る夫婦・・・人生、山あり谷あり、たった1回の見合いで生涯の伴侶を決めた高峰秀子演ずる有沢の妻が回顧するところがなんともいえない。
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