吉原炎上のレビュー・感想・評価
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原点にして頂点
今日こちらの作品を見たのは人生で3回目になります。
鬼滅の刃遊郭編、銀魂吉原炎上編を見て改めて見直そうと思いました。
久しぶりに見たら、遊郭編で出てくる〝足抜け〟〝羅生門河岸〟などの専門ワードを全てこの映画は網羅してます。
wikiには〝花魁を詳細に描いた最初の映画〟と評されていますが、確かにこの映画で形成された文脈は今の吉原遊郭の描写に活かされてると言ってもいいでしょう。
原点にして頂点。まさにそういった映画です。
女優魂に感服
名取裕子扮する上田久乃は岡山から吉原へやって来た。花魁は久乃はいい匂いがすると言った。
改めて観ると、なかなか吉原のスタイルは組織だってるんだね。床上手に泣きの上手いのがテクニックと言ってたね。凄絶な世界観で悲惨な現場だね。花魁道中が夢なんてあだ花だね。名取裕子はじめ皆の女優魂に感服したよ。
「脱ぐ役なんでしょ?女優ですから」
2022/9/2
池袋・新文芸坐の
五社英雄監督 没後30年記念上映で観て来ました。
別日ですが、トークゲストが
友近とマツコデラックス。
名画座に来るメンバーでは無いってくらい
五社監督の凄さを感じる。
一度、銀幕で観たかったんだ。
同時上映に「鬼龍院花子の生涯」
裸の女の強さと脆さ。
綺麗も汚いもない。
男を気持ちよく騙す仕事なんだから。
どんな狂喜乱舞なシーンでも
エグすぎるシーンでも
そこには三味線の音が存在する。
ある意味それが一番狂気だった。
プロの女優とはこういうものだ。
素晴らしかった。
衝撃作
昭和を知りたいなら五社英雄を観よ!!
の一言。
女をあそこまで描くかね。
綺麗事など一切ない。
それでも美しく生きる女たち。
またテンポ良くて無駄がないから
飽きずにずっっと見てられるのよね…
あの一枚目二枚目三枚目の紹介の上手さと、
そのあと各人に起きる悲劇ね……
日本映画のかっての栄光を今に伝える作品のひとつであると思います
1987年公開
バブルが立ち上がろうという時期です
吉原の遊郭の大楼が巨大セットで再現され、通りごと作り上げられています
バブル目前の日本の隆盛ぶりの桁外れの凄さ
潤沢な予算がセットだけでなく配役、美術、衣装に惜しみなく注ぎ込まれているのが映像から一目で観てとれます
五社英雄監督の作品の中でも、「鬼龍院花子の生涯」に並ぶ傑作であると思います
鬼滅の刃遊郭編で、なにやら遊郭が注目を集めています
ネットで遊郭編をめぐって炎上騒動が起こったようで、本作の検索結果にまで混ざってくるほどです
鬼滅の刃遊郭編を子供達に観せることはできても、さすがに本作は子供には観せられません
してはなりません
しかし、いつか子供達も大人になって本作を観る日が来るでしょう
その時鬼とはこれのことだったのだと理解するのでしょう
名取裕子の出演作品はテレビドラマも入れれば数知れずですが、本作がそのキャリアの代表作と言い切って良いと思います
彼女は大変に美しい
でも正直、大輪の牡丹のような美貌ではありません
路端に咲く野菊が精一杯に美しく咲き誇っている風情です
それこそが本作のテーマでもあります
だからこそ数ある美人女優の中から彼女が主演に選ばれたのだと思います
間違いなく、日本映画のかっての栄光を今に伝える作品のひとつであると思います
ここ噛んで
2020年6月6日
映画 #吉原炎上 (1987年)鑑賞
監督 #五社英雄
名シーン1
#名取裕子 と #二宮さよ子 のレズシーン
名シーン2
#西川峰子 の「誰でもいいからさ……抱いておくれよ。ねえ、噛んでよ、ここ。ここ噛んでここ!噛んでよおっ!」
#名取裕子 が胸をもまれるシーン
以上
片瀬莉乃がかっこ良すぎる。
いやぁ、マツコの影響で初めてちゃんとみた。すごい映画だ。マツコの言う通り、ある花魁がここ噛んで〜〜!!と叫びながら逝くシーンは圧巻。女たちの体が美しすぎる。女である私でさえ見惚れるほどだ。濡場がほとんどの映画だと思っていたが全然。とにかく不幸になった女たちの名演。男どもが全て大根に見えてくるほど。しかし根津甚八って当時は菅田将暉的な存在だったんだな。ただ、名取裕子の過剰な持ち上げ方が気になった。この子は将来凄い子になるよ、的なこと言ってたけど、そこまで??当時は美人の代表だったのかな?他の花魁の方がよっぽど美人に見えたけど。特に若さまの新しい恋人とか。吉原について、知識としてはあったけど初めて知る細かいことが興味深すぎる。
ローションは屑を湯に溶かしたもので当時からあった
吉原の女は定期的に婦人科検診を受けていた
逝く=はずす
かき氷の削り方
娼婦は子供にさえ馬鹿にされる
鬼灯の茎で中絶をする
あーー!リバイバル版やってほしーー!!二階堂ふみ、安藤さくららへんで。
モンド映画として観るか
明治時代の吉原遊郭が舞台。
セットや衣装はよくまぁここまで金を掛けれたなと思うほど豪華&リアル。
明治って事もあって役人は訛りが強い如何にもな田舎者が多かったり救世軍(プロテスタント系の宗教組織で廃娼運動を行っていた)の描写があったり、その他諸々の風俗描写もなかなかに細かい。
娼妓達の生活に踏み込んだモンド映画と観るのがある意味正解なのかもしれない大作だ。
他はというと、結構エグめの演出(西川峰子のシーンとかもう、、)が多かったり名取裕子も美人なんだが他に比べると「んー、、、、」な感じの存在感だったり、根津甚八のあの感じだったりで「昭和演劇感」がドクドク脈打った感じで好みが分かれるかも。
自分はコテコテの演出も嫌いじゃないが、この作品は過剰に地獄感を出し過ぎな気がしていたりする。
現代日本映画では色々な意味で絶対に撮られないタイプの映画だが、だからこそ良さがあるとも言え、好きな部類の映画です。
遊郭に生きる花たち
かつてこのような女性たちがいたことを、絶対に忘れてはならない。
時代が彼女らを作り、彼女らもまた時代を作ったのだ。
辛い境遇の中、懸命に生きた女性たちの叫び。
どう受け止めるかは、観る者の環境や感受性や人生経験に寄るだろう。
私は、これからもっと頑張って生きようと思えた。
とにかく各役者の演技力が凄まじい。
途中から、映画だということを忘れて見入ってしまったほどだ。
商売を始める前の『鼠鳴き』など、細かい部分も再現されており、お客を呼び込む『売り声』も聞き応えがあった。
様々なセリフにも心を穿たれる。
テンポよくサクサク観れる
売られたてのひさのを一本軸として、季節ごとに1人の遊女をピックアップしたオムニバスっぽい構成。
明治の吉原黄昏期のしょぼさと和洋折衷が素敵だな〜
ひさのが割とトントン拍子で出世していくので、他の遊女で波乱万丈を描く感じ。大体みんな妖怪になるので吉原の暗部を感じる…。
序盤のひさのの垢抜けなさの表現が凄い!ラスト付近はめちゃくちゃ花魁の顔!
さすが五社監督、制作費用がかかってるな〜〜って感じでした。 何と言...
さすが五社監督、制作費用がかかってるな〜〜って感じでした。
何と言っても吉原の造りがリアルでした。
文明開化直後の日本に顕著な和洋折衷な建物でした。
最近の吉原映画は主人公が幸せになって終わりですが、これはリアルでした。
たとえ花魁でも苦しんで死んでいくという吉原の残酷さが描かれてました。
あと、お歯黒ドブの方の安女郎の様子や、落ちぶれる女郎の様子も描かれていてとても素晴らしかったです。
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