「モンド映画として観るか」吉原炎上 明烏さんの映画レビュー(感想・評価)
モンド映画として観るか
明治時代の吉原遊郭が舞台。
セットや衣装はよくまぁここまで金を掛けれたなと思うほど豪華&リアル。
明治って事もあって役人は訛りが強い如何にもな田舎者が多かったり救世軍(プロテスタント系の宗教組織で廃娼運動を行っていた)の描写があったり、その他諸々の風俗描写もなかなかに細かい。
娼妓達の生活に踏み込んだモンド映画と観るのがある意味正解なのかもしれない大作だ。
他はというと、結構エグめの演出(西川峰子のシーンとかもう、、)が多かったり名取裕子も美人なんだが他に比べると「んー、、、、」な感じの存在感だったり、根津甚八のあの感じだったりで「昭和演劇感」がドクドク脈打った感じで好みが分かれるかも。
自分はコテコテの演出も嫌いじゃないが、この作品は過剰に地獄感を出し過ぎな気がしていたりする。
現代日本映画では色々な意味で絶対に撮られないタイプの映画だが、だからこそ良さがあるとも言え、好きな部類の映画です。
コメントする