夢の祭り

劇場公開日:

解説

昭和初期の津軽を舞台に、津軽三味線にとり憑かれた若者達の青春群像を描く。原作・脚本・監督は長部日出雄、撮影は「死霊の罠」の田村正毅がそれぞれ担当。

1989年製作/114分/日本
配給:ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
劇場公開日:1989年6月24日

ストーリー

小作人の息子・健吉は隣村の地主の息子・勇造に祭りの三味線競争で勝つことを夢みていたが、練習する三味線すら持っていなかった。健吉は仕事をせずただ人の演奏を聴いてブラブラしていたが、ある日田畑に出ることを条件に父から三味線を買ってもらった。そして津軽で一、二を争う三味線の名手ボサマの演奏に耳を傾けると共に自分の音を聴いてもらった。健吉にはちよという恋仲の幼なじみがいたが、勇造も心を寄せており、今度の三味線競争で決着をつけることになった。しかし、祭りの当日、勇造は健吉が創作した三味線のフレーズを盗み、先に演奏してしまう。健吉は失意のうちに一年間ボサマとその娘のみよと共に三味線旅行に旅立った。旅の途中でボサマは病に倒れ、自分より三味線の上手い津村信作を訪ねるよう遺言を残して息を引きとった。みよを母親の元へ届け、健吉は津村の家へ雪の中を歩き続け息も絶え絶えに辿りついた。しかし、津村は健吉に三味線を持たせず、教えようともしなかった。健吉は苛立ちを感じるが、津村と同居しているゆきという謎の女性にも心を乱されていた。ゆきは津村の三味線に惚れていたが、三味線にとり憑かれ地獄を見る新しい男を待っていたのだ。毎夜森の中で三味線の練習に励む健吉に、津村は一度だけ津軽一と言われる腕を披露した。その圧倒的な迫力に健吉は度胆を抜かれたが、津村もまた自分より上手い者がいると言った。秋祭りの日、健吉は村へ帰ってきた。しかし、三味線競争の直前に勇造の仲間が健吉の弦に切り込みを入れていた。健吉の演奏は観客を魅了したが非情にも弦が一本一本切れていった。すべてが切れて演奏できなくなった時、ゆきが持っていた三味線を投げてよこした。健吉は勇造との競争に勝った。勇造は仲間が勝手に弦を切ったことを詫びた。ちよとの約束もあったが、もはや健吉の頭には三味線しかなく、ちよのことを勇造に頼むと再び修行の旅へと出たのだった。

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