「【”強烈な必要悪””第二次世界大戦終戦直後のニューギニアの日本軍で起きた事件の真実を執拗に解き明かそうとする、故奥崎謙三氏が遺したモノ”】」ゆきゆきて、神軍 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”強烈な必要悪””第二次世界大戦終戦直後のニューギニアの日本軍で起きた事件の真実を執拗に解き明かそうとする、故奥崎謙三氏が遺したモノ”】
ー 冒頭、奥崎氏が営む中古車修理店のシャッターが開かれるが、そこに書かれた言葉の過激さが尋常ではない・・。ー
◆感想
・奥崎氏が、終戦後のニューギニアで起きた日本兵に起きた事件を、執拗なまでに当時の元上官たちを訪ね、問いただす姿。
最初は、丁寧に話しているが、急に激高し、相手に馬乗りになって暴力を振るう事も・・。
彼の、狂的にも見えるパワーの源泉は何処にあるかは、容易に想像がつく。
・昭和天皇を呼び捨てにし、当時の上官に対しても、徹底的に真実を求めて食らいつく姿。
・この映画が初演された当時、(バブル時代)一部の観客は、奥崎氏の姿を見て笑ったという・・。
そして、この映画は”珍しい生き物””絶滅危惧種”を観ようする観客、真摯に戦争がもたらしてしまった事を考える観客達の心を捉え、ミニシアターの作品としては、異例のヒットを記録したそうである。
<今作で、映し出される、故奥崎謙三氏の行為を擁護する積りはない。
だが、彼がノンアポで、元上官達の家を訪ね、真実を引き出そうとする姿。
犠牲になった兵士の年老いた母親に対する真摯な態度。
相当に複雑な方ではあるが、私はこの方は、世に戦争の悲惨さを忘れさせないための”必要悪”ではないか、と思ったのである。
<2019年8月 京都シネマにて”2019夏の神軍祭り”の名目でデジタルリマスター上映を鑑賞>
<2021年8月12日 別媒体にて再鑑賞>
あ、おはようございます。
金メダル噛みつき男・・・強烈な印象与えてますけど、どう考えてもどこにでもいる酔っぱらいのオッサンですねw
市長をやる器ではありません!不要悪です!
『軍旗はためく下に』は強烈でした・・・昨年はじめて見たのですが、もちろん『ゆきゆきて』を思い出しましたよ。
強烈なキャラでしたよね。
なんだか最初はヤラセじゃないかと思ってたのに、かなり真に迫ってくる過程は見ものでした。
答えを導き出したとき・・・その衝撃が未だ忘れられません。