優駿 ORACIONのレビュー・感想・評価
全1件を表示
馬主一家の思い入れ
クリックして本文を読む
名も無い小牧場の仔馬がダービーを獲るまでの調教の苦労の話かとおもったら馬主家族の複雑な親子関係を延々描きます。愛人が産んだ子が腎不全、腎臓提供を懇願する愛人に16年も面倒見ただろうとけんもほろろ、愛情を金で測るところはいかにも馬主らしい。
そんな男も事業のつまずきなど惨めさを知って反省しきり、父親の薄情さを償うように娘が腹違いの弟を見舞うが高価な見舞い品どころか愛馬を譲ってしまう、結局、この一家にとってオラシオンは何だったのだろう・・。
緒方親子共演で貧しい牧場主を演じている、賢明さは伝わるが素人臭い、仔馬をいきなり母馬と離して別の房に移すので暴れる、足でも折ったらどうするの、案の上、プロの移送に頼めばいいのに牧場主の息子のへまで事故るとか、旗手の落馬とか審議とか、わざわざ心配させることで観客の気を惹くプロットはありきたりだし腹が立つ。
ダービー出走を合議するシーン、右前脚に不安をかかえるオラシオン、最悪、骨折で殺処分と聞いても夢に賭けたいという思いが勝つ、サラブレッドは走ることが夢というが人間の勝手な解釈でしょう、鳴かぬならのホトトギス論もどきで割れて当然。
筋書きから考えれば納得だが、優勝しても歓びが湧いてこない不思議な競馬映画、ライバル馬も描かれないし人間界ばかりいろんな不幸を盛り込み過ぎでしょう。
確かに名優揃いなのですが芝居臭くて不自然極まりないテレビ風演出は鼻につきます、加えてセリフの聞き取りにくいのも困りもの音声レベルが不統一、ビデオ化時に整音処理をしているとは思えません。
コメントする (0件)
共感した! (0件)
全1件を表示