野蛮人のように

劇場公開日:

解説

偶然から思わぬ事件に巻き込まれる女流作家の姿を描く。原作・脚本・監督は「TAN TANたぬき」の川島透、撮影は「それから」の前田米造がそれぞれ担当。主題歌は、薬師丸ひろ子(「ステキな恋の忘れ方」)。

1985年製作/108分/日本
配給:東映
劇場公開日:1985年12月14日

ストーリー

人気作家、有楢川珠子は十五歳のとき、天才少女と騒がれてデビューした。湘南の海辺のコテージで仕事をする珠子は、二十歳の誕生日を控え、少し執筆に行きづまっている。編集者のまき子たち仲間が花火で元気づけようとするが気持ちが晴れず、珠子は夜の六本木に車を飛ばした。外国人コール・ガールのボディガードを気取る中井は兄貴分の滝口から電話が入り、すぐに来いと言われる。山西組の幹部ではる滝口は二代目組長と目されており、組織に属さない中井を可愛がっていた。中井が呼ばれた部屋に入っていくと、銃で腕を撃たれた滝口がおり、奥には射殺された組長の死体が転っていた。滝口は、取引きが揉めてと言い、銃の詰ったバッグを預っといてくれと中井に頼む。滝口は組織の大ボス、吉本に呼ばれ、車の中で話した。滝口は組長の女が殺ったと話し、水玉の上着に、白いパンツの女と、車窓から見える通行人のカッコを適当に喋った。水玉のシャツに白いパンツの珠子は混雑する歩道で中井とぶつかり突き飛ばされた。怒った珠子は中井に張手を叩きつける。中井は珠子をタケシのやるゲイバーに連れ込んだ。そこへ、あきらかにギャングと分る黒服の二人組の男が、珠子に迫ってきた。中井と珠子は夜の六本木を逃げまくる。二人は何故だか分らなかった。チンピラ風の男が、組長を殺ったのはお前だと、中井を刺した。その頃、滝口はデタラメな服の女を伝えたはずなのに、その服を着た女と中井が逃げていると聞いて驚いていた。珠子は傷ついた中井を車に乗せると、コテージに帰った。警察に知らせないでくれという中井に従い、珠子は医学書を読み、自分で治療した。夜の街を漂うはぐれ者とインテリ女という奇妙な取り合せの二人は、次第に惹かれていく。中井は仲のいい娼婦のひろみにあのバックを持って来るように言った。彼女はあの晩、組長と寝た女だった。中井は滝口に電話をすると、手切金として銃はもらう、もう二度と会わないと話した。滝口は、電話から聞こえる選挙カーの声で、中井の居所が分った。その晩、二人が夕食を摂っていると、銃弾が窓を砕いた。滝口は組長を殺して二代目になろうとしたのだが、事態が意外な方向に進み、二人を消そうとしていた。そして、あの銃には覚醒剤も隠されていた。中井と珠子は、花火で浜を明るくし、敵を倒した。滝口は夜明けとともに、コテージを攻めようとした。珠子は部屋の隙間にガムテープを張り、ガスの栓を開いた。二人は地下のガレージに隠れた。滝口がドアを開くと、缶が倒れた。そこへ滝口が引き金を引くと、コテージはガス爆発でフッ飛んでしまった。地下から元気な二人が出てきた。

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映画レビュー

3.0柴田恭兵は語尾に「ぜ」がよく似合う

2021年3月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

震えるなんて、許されない。

都会の夜を駆け抜けるのは危機感、それとも恋ーー
6000秒ノンストップのラブアクション!

映画「Wの悲劇」でブルーリボン賞主演女優賞に輝いた薬師丸ひろ子がアイドル女優から完全脱皮、その次作として選んだハード・アクション映画。
二十歳のベストセラー作家・有栖川珠子と、外人娼婦の用心棒を気取った夜の世界の漂流者・中井英二ーー
夜の六本木で出会った、生きる世界がまったく
違う男と女。偶然の重なりから、二人の逃避行が始まる。
六本木から海辺のコテージ、そして捨て身の銃撃戦へーー。
物語は、闇の中に炸裂する閃光、倦怠と危機感、そして男と女といった際立ったコントラストで映像のリズムを高めながら、アクティブかつ独自の抒情を生み出していく。
洗練された大人の女を装いながらも、どこか気まぐれな作家・珠子に、薬師丸ひろ子。夜の世界の漂流者・英二には、柴田恭兵。
魅力のコンビが、エンターテインメント・ムービーに定評のある川島透監督の世界に真っ向から取り組んだ意欲作。


DVDのパッケージの表と裏の謳い文句である

阪神タイガースが日本一なった1985年の12月公開作品
薬師丸ひろ子が角川から独立後の初出演映画
86年の邦画興行成績第2位は当時の薬師丸ひろ子の人気が窺い知れる
にもかかわらずレンタルビデオ店ではなかなか見かけることはない
理由はよくわからない
薬師丸ひろ子の初期の作品といえば『野生の証明』『セーラー服と機関銃』『探偵物語』『Wの悲劇』『里見八犬伝』でこれらはわりと置いていることが多いのだが
キャストはバリエーションに富んでわりと豪華な顔ぶれだ

河合美智子が娼婦役でヌードを披露している
役では15歳だがおそらく撮影当時は16歳くらいだと思う
鯖を読んでいれば話は別だが
いまならあり得ないかもしれないが高尚な目的意識と必然性がありポルノ的要素が無ければ今どきでも認められるべきだ
ロリコンじゃないけどね

シミケンがオカマバーのママ

桜金造とストロング金剛がギャング映画のようないかにもその筋の怪しい風体

左ハンドルのジープで手負いの英二を救出する珠子

こんな非常時に踊ってる場合か!
ほら言わんこっちゃない
関係ないね

クライマックスは海辺のコテージの爆破

珠子を演じる薬師丸ひろ子はこの作品で煙草をよく吸うがアイドル女優からの脱皮を殊更にアピールしているのか

チョイ役で次々と知っている人が出てくるので飽きない
日本の娯楽映画らしいといえばらしい作品
例えるなら祝日とかにスーパーで売っている惣菜の詰め合わせ

BGMのセンスが独特
サディスティックミカバンドの加藤和彦が音楽担当

80年代のオシャレ

柴田恭兵のカッコ良さと薬師丸ひろ子の可愛らしさを楽しむための映画です

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